歳の差関係なく仲が良いです!

――今作は“学校に馴染めない”といったような、10代の不安がテーマの1つにあると思いますが、渡邉さんは実際にそういった経験をしたことは?

渡邉 私は性格的に寝たら忘れちゃう感じのタイプなので、アンほどではないんですけど(笑)、アンと同じ中学2年生のときに、あだ名をつけられて悪口を言われたりとか、そういうことはありました。そのときは“ちょっとイヤだな”と思ってたんですけど、それでも学校には毎日行ってました。

――役としては真逆のタイプより、自分に似ていたほうが演じやすいですか。

渡邉 自分に似たタイプの役を演じたことがないのでわからないんですけど、ミステリアスな子役だったり、大人しい子の役を演じることが多いので、そっちのほうが私は向いてるのかもしれません(笑)。

 

――今作はダブル主演ということで、もう1人の主人公・アイナを演じる角心菜さんとのエピソードを教えていただけますか。

渡邉 角さんとは撮影の前にビデオ通話したり、プライベートで何回もお出掛けしたりとか、本当に仲が良いです! 今度、角さんが住む大坂に泊まりに行きたいなって話もしていて、“ユニバ一緒に行こう!”って約束しました(笑)。

――角さんとは会ったときから気が合う感じでしたか。

渡邉 初めて会ったときに、角さんは落ち着いていてすごい大人っぽい雰囲気があって、逆に自分はうるさいタイプなので、私とは合わないかなって思っていたんですけど、角さんがすごい優しくて、すぐに打ち解けて仲良くなりました。

――角さんは渡邉さんの1コ上ですもんね。

渡邉 そうですね。でも、歳の差関係なく仲が良いです! たまに“あ、お姉さんだな”って感じることはありますけど。

――本当に映画の二人みたいに親睦を深めていったわけですね。撮影中にいちばん印象に残ったシーンは?

渡邉 川に飛び込むシーンがあって、そこは何回も撮り直したので印象に残ってます。読み合わせのときもいちばん練習したところでした。その飛び込んだあとに、アンとアイナの二人で話すシーンは、本当に監督とも“いちばん難しいシーンだよね”って話していて。大変な撮影ではあったけど、いちばん印象に残ってます。

――かなりシリアスなシーン?

渡邉 はい。初めてアンの感情があふれ出るところなので、いちばんツラかったところでもあります。映画の中盤辺りにあるので、注目して見ていただけたらうれしいです。

――これはハンカチなしでは見られなさそう。この映画をどんな人に見てもらいたいですか。

渡邉 アンと同じように周りに馴染めないという悩みを抱えている方は、もちろん見てほしいですし、アンと同じ年代の方たちにも“こういうことがあると喋られなくなってしまう”っていうことを、この映画を見て知ってほしいです。監督が仰っていたように、過去にそういう経験をされた方にも見てほしいなって思います。