ランジャタイやマヂカルラブリーの野田クリスタルらが慕う、キングオブ地下芸人・モダンタイムスのとしみつが、ニュースクランチへ緊急寄稿。ヤフトピにもなった『M-1グランプリ 2023』の予選での炎上、出禁事件について本人が心境を語る!
「人生初バズり、初炎上」
『M-1グランプリ』という漫才の大会があります。
コンビ結成15年未満の漫才師なら誰でもエントリーできまして、今年は8540組もの方々がエントリーされたという一大賞レースでございます。
私のコンビ「モダンタイムス」は芸歴22年目なので、もう参加はできないのですが、ユニットという法の穴をくぐり抜けたら、なんと参加ができるのです。
何事にもお祭りには参加したい主義なものですから、
女性ピン芸人・あぁ~しらきとモダンタイムスとのユニット「妖怪客ふやし」
地下の帝王・虹の黄昏とモダンタイムスのユニット「老害マックス」
この2組で、今年もエントリーしました。
賞レースには付きものの“賑やかし枠”でも、『M-1グランプリ』ほどの大会なら、話題になればテレビにワンチャン呼ばれるかも知れない、そんな淡い気持ちを抱いておりました。
今年の『M-1グランプリ』、私はここで「人生初バズり、初炎上」を体験しました。
ご説明いたします。
「絶対に開けるなよ」
予選当日、「妖怪客ふやし」と「老害マックス」、ブロックこそ違いますが、同じ日にエントリーしていました。
「妖怪客ふやし」の出番が終わり、虹の黄昏と合流。
4人で軽くネタを合わせ、それをあぁ~しらきが見てる。そんな感じでした。
その日は特にアマチュア参加が多い日で、無駄に芸歴が長い5人は緊張もすることもなかったかと思います。
漫才のテーマは「渋谷、路上呑み禁止条例」。
野沢「渋谷区が路上禁止するらしい、どうするんだ?」
としみつ「居酒屋行けよ」
野沢「居酒屋行ったら負けだろ」
川崎「良い所ありますよ、道端」
としみつ「それも路上だよ」
かまぼこ体育館「良い所ありますよ、ジェシカ」
としみつ「それ道端ジェシカだろ」
その後、ボケるたびに「イェーイ」と楽器を鳴らし、盛り上がっていました。
アマチュアとの差はあったと思います。
ここでオチ。
オチは
野沢「もう、こうなったら、舞台の上で飲むしかねーだろ」
と、サントリーさんのストロングゼロを出すというものでした。
『M-1』は小道具を出すとマイナス点、というのはまことしやかに噂になっておりました。
予選1回戦を見に来るお客さまは、きっとその情報も折り込み済み。
なので、私は「でも、サントリーさんのストロングゼロは、『M-1グランプリ』のスポンサーさんだから大丈夫ですよね?」とツッコんで終わる漫才にしてました。
それならば、たぶんクリアしている。そう踏んだのです。
ただ本番前、私は彼ら3人に注意してました。
「絶対に開けるなよ」
何度も何度も言いました。
彼らは「プシューが一番ウケる」というのです。
リハーサルを見てたあぁ~しらきも「アンタたち、どうせこぼすんだから、絶対やめなさい」と何度も注意してました。