お互いが手応えを感じた最終回を見てほしい
――プライベートで今、ハマっていることは?
金子:僕は『呪術廻戦』にハマっています。ジャンプ本誌を追っているぐらい好きですし、YouTubeに上がっている考察も見ています。最近は一番くじを引いたりしてグッズも集めたり、携帯ゲームもずっとやっています(笑)。
野村:僕は以前からずっと変わらず、韓国ドラマを見ることが好きです。休みの日はずっと見てしまうぐらい。最近、見終わったのは『ムービング』。すっごく面白かったです。今まではキュンキュン系の王道ラブストーリーが多かったんですが、母の勧めで見てみたら、ラブストーリーにサスペンス要素もアクションもあってハマりました。
――このドラマも人気コミックが原作ですが、どのくらい原作を意識しましたか。そして自分らしさはどのように盛り込みましたか?
金子:撮影前は原作を何回も読んでいました。今回はドラマということで台本もあるので、原作を読んだ中でつかんだものを大切にしながら台本と向き合い、ドラマとしての『パーフェクトプロポーズ』と浩国を作っていこうと思っていました。
自分らしさは特に意識しませんでしたが、原作を読んだときに自分はなんとなく浩国と似ているところがあると思っていたので、浩国を作っていくうえで、自然と自分らしさが入っていったように感じています。
野村:僕は原作のキャラクターはもちろん、自分が台本を読んだときに甲斐から感じたものを大事にして演じることを心がけていました。ドラマと原作、どちらの甲斐もクールだけど優しさや温かさもあふれていると感じたので、そこを意識しつつ、ドラマ『パーフェクトプロポーズ』を作ろうと現場に臨んでいました。
自分の性格は甲斐とはだいぶ違うと思っていたんですけど、感情をストレートに伝えるという面に関しては僕も同じなので、そういったシーンでは自分らしさを出しつつ、甲斐の良さも生かしたいと考えていました。
――一番、手応えのあったのはどの場面でしょうか?
野村:最終回にお互いが伝えたい思いを伝えるシーンがあるのですが、甲斐と浩国それぞれの感情があふれ出てきて、演じている僕自身の感情も、ものすごく揺れ動きました。
台本に「泣く」とは書いていなかったんですけど、実際に金子さんの演技を受けとめて演じているうちに、だんだんと涙が勝手にあふれ出てきて。カットがかかったあとは、嗚咽するぐらい泣いてしまったのですが、そこはいいシーンになっていると思います。
金子:僕も同じシーンです。全部、野村くんが見どころを言ってくれました(笑)。台本には「甲斐が泣く」と書いてなかったですが、野村くんが涙を流していて、それを浩国として受けたときに「相手を受け入れられた」という感覚になりました。そこに甲斐として野村くんがいてくれたからこそ感じられたものだと思います。
野村:その場その場で感じるものを大切にしようと思っていたのですが、浩国がストレートに台詞で感情を伝えてくるので、心が自然と動いていました。相手の演技を受けて、自分の感情も含めて一番心が動いたのが最終回です。
二人にとっても思い出深い作品となった
――役を演じるうえで心掛けていたことはありますか?
金子:同居している家の中での浩国と、会社で上司にプレッシャーをかけられて、押しつぶされそうになりながらも頑張って働いている浩国とは、テンションや纏う雰囲気にギャップがあると思っていたので、それぞれ違った姿を見せいと思っていました。また、回を追っていくごとに、少しずつ甲斐に魅かれていくので、甲斐に対する思いが今どのくらいなのか、数値にして段階分けしていました。
現場に入ってからは監督と相談しながら、その場面での目安となるように「ここぐらいまでにしておかなきゃいけない」という感情や思いの大きさを、台本を見たときにわかるようにしていました。
野村:表情が変わらないように見えますが、甲斐なりに心の中は感情が上下している部分があるんです。監督が特にそういったところを大事にしていて「ここのシーンはこうだから、こういったことを意識して」と具体的なアドバイスをくださって。
言われたことをしっかりと心に持ちながら、クールのなかにも優しさと温かさ、甲斐なりの強さを持つように意識していました。特にわかりやすい動きはしなくても、心で思っていれば、目の奥などから自然に伝わってくるのではないかと思っていました。わかりやすく感情を見せるようにするのではなくて、“見えたらいいな”と思っていました。
――最後に視聴者に見てほしいポイントをお願いします。
金子:一番見てほしいのは、甲斐に対して浩国が魅かれていく繊細な心情の変化です。そして、テーマのひとつでもあるご飯が、映像としても美味しそうに映っています。実際に食べてもめちゃくちゃ美味しくて、休憩のときに「もうちょっと食べてもいいですか」と言って、食べていたぐらいでした(笑)。そこも楽しみに見ていただけたらうれしいです。
野村:浩国と甲斐の徐々に変化していく心情や関係性を温かく見守っていただけたらと思います。僕自身、この作品を通して人の温かさ、愛し愛されることの尊さをすごく感じたので、皆さまにも癒しを届けられたらと思っています。
金子:浩国を演じて思ったのは、会社でプレッシャーをかけられて、押しつぶされそうになったときに支えてくれたのが甲斐であったように、そして甲斐に支えられながら本来の浩国を取り戻したように、やっぱり人と人って、支えて、支えられないと生きていけないんだなって、すごく感じました。
――今後の俳優人生において、大切な作品になりましたね。
野村:初めての主演作ですので、必ず思い出深い作品にはなると思います。俳優人生において、大きな分岐点のひとつになるんじゃないかと思ってます。
金子:また新たなスタートを切れたと思っています。初めて主演をやらせていただいて思い出深い作品になりましたし、たぶん、これから先、何かつまづくことがあったら見返す作品になったと思います。
(取材:髙山 亜紀)
〇【公式】ドラマ「パーフェクトプロポーズ」60秒PR<FOD>金子隼也・野村康太W主演!
2024年2月2日(金)夜9時 第1話・第2話 配信スタート
以降、毎週金曜夜9時 最新話配信
出演:金子隼也、野村康太
入江甚儀、木下彩音、高橋璃央、林裕太/田中幸太朗、岩瀬亮/北見敏之 他
原作:鶴亀まよ「パーフェクトプロポーズ」(海王社「GUSH COMICS」刊)
主題歌:「Daydream」OCTPATH(YOSHIMOTO UNIVERSAL TUNES.)
監督:宝来忠昭
脚本:宮本武史
製作:「パーフェクトプロポーズ」製作委員会
https://www.fujitv.co.jp/propose_drama/ (オフィシャルサイト)
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1999年11月27日生まれ。神奈川県出身。21年に『ウルトラマントリガー』で俳優デビュー。『彼女、お借りします』『ハマる男に蹴りたい女』『さらば、佳き日』などに出演。現在放送中のドラマ『春になったら』に出演しているほか、映画『マイホームヒーロー』が3月8日に公開を控える。X(旧Twitter) : @shunya__kaneko、Instagram : @shunya_kaneko
野村 康太(のむら・こうた)
2003年11月30日生まれ。東京都出身。O型。メンズノンノ専属モデル。2022年7月、ドラマ『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』にて俳優デビュー。趣味はウォーキングと筋トレ、特技は小学6年生から7年間続けたバスケットボール。映画『身代わり忠臣蔵』は2月9日、映画『ただ、あなたを理解したい』が2月23日公開。Instagram:@kouta_nomura_official