アイコンみたいな人を探してます
――個人的には、デジタルEPとして発売した『E-Peanut』のCDジャケットもかっこいいなと思っています。
ニシハラ:あ、この写真、僕がスマートフォンで撮影したやつですね。
――ニシハラさんが写真を撮られたのですか?
ニシハラ:時間がないなかで、焦って撮影したんですよ。それでも、たまたま良い構図になったのでジャケット写真に採用しました。
――最近、心を揺さぶられるようなことはありましたか?
ニシハラ:先ほども話に出たRed Hot Chili Peppersの来日公演に行けたのは、最近でも特に心が震えましたね。レッチリは、僕が子どもの頃にも日本へ来てくれていたのですが、どうしてもタイミングが合わず行けませんでした。でも今回は、東京・大阪の2公演どちらにも参加できたんです。S席を取った大阪では、憧れだった存在を間近で見れて本当に良かったと思いました。
もうひとつは、スピッツさんのレギュラーイベント「豊洲サンセット 2023」に参加アーティストとして呼んでいただいたことですね。草野マサムネさんが、以前からpeanut buttersの楽曲を評価してくださっていたようで……。それでも、最初に出演オファーを受けたときは「スピッツって、本当にあのスピッツ?」となっていました(笑)。
イベント当日、peanut buttersとしてステージに立ったときに、“ようやく本当なんだ”という実感が湧きましたね。とても刺激的な体験でした。
――昨年は、アイドルやバーチャルシンガーなどへの楽曲提供も活発だったと思います。peanut buttersとして作る曲とは、何か違いがありますか?
ニシハラ:peanut buttersとして作る曲は、自分で選んだ穂ノ佳さんに歌ってもらう想定なので、すぐにピタッとハマるんです。でも、やはり楽曲提供となると、もっと繊細なイメージを持ちながら作る必要がありますね。ただ、自分にオファーをもらったからには、楽曲にこだわりを持ちながらやっていきたいと思っています。今後も、楽曲提供の仕事は積極的に受けていきたいです。
――穂ノ佳さんが一区切りとなり、新しくサポートボーカルの募集を始めていますよね。今回も女性ボーカルを応募要件にしていますが、どのような人が来ることを期待していますか?
ニシハラ:peanut buttersといえばボーカルが連想されるような、アイコンみたいな人に来てほしいと思っています。この1年、多くのライブに出演して、お客さんは女性ボーカルに注目していると強く感じたんですよ。
バンドとしては、サポートボーカルの方がこれまで培ってくれたイメージを、今後も継承していくつもりです。ただ、コンポーザーとしての楽曲提供に関しては、男性でも積極的に受けていきたいですね。
――これまでのサポートボーカルは、ウィスパーボイスが得意なイメージの方だったと思います。声の質に関しては、似たような人を探すのでしょうか?
ニシハラ:いえ、聞いてみないとわからないと思っています。自分でも、どのような声が琴線に触れるかわからないんですよね。今後のことは楽しみではありますが、次のサポートボーカルに出会えなければ、解散するかもしれない(笑)。
ただ、新しいボーカルに歌ってもらうための曲は、たくさんストックしています。peanut buttersがどのように展開していくかは、新しいボーカルとの出会いで大きく変わっていきそうです。
(取材:川上 良樹)