「球団職員」は3タイプいる

今回は、ライオンズの球団職員にはどんな職種があるのかについてお話ししようと思います。

ひょっとしたら読者の皆さんの中には、「野球が大好きなので、球団職員に転職したい!」と考えたことがある方もいらっしゃるかもしれません。実は、これを書くにあたって調べてみたところ、ちょうどライオンズでは複数の職種で職員を募集していました(2020年3月21日現在。中途採用のみ)。

当然、ここで求人の宣伝をするつもりはないので詳細な募集内容は省きますが、私自身、現在こんなにあちこちの部署で求人しているとは知りませんでした。あらためて、ライオンズも多くの職種で職員募集できるくらい大きくなったんだなあ……と感慨深いです。

さて、ひとくちに「球団職員」とはいいますが、大きく3つに分類できます。ひとつは「役員」、いわゆる経営幹部です。オーナー、球団社長(オーナー代行)らから成ります。ただ、球団に「職」があるのは間違いありませんが、普通は役員を「球団職員」とは呼びません。

2つ目の分類は「球団本部」に所属する職員です。要するに「野球で勝つための仕事(ベースボール・オペレーション)」を担当する部門です。

3つ目はいわゆるフロント、球団の諸々の仕事のうち、ベースボール・オペレーション以外のすべてが、この「第3分類」に入ります。

今回は、2つ目の分類、ライオンズで言うところの「球団本部」について説明していきます。

具体的には、球団本部長と渡辺久信が現在務めているゼネラルマネージャー(GM)を筆頭に、スカウト、スコアラー、バッティングピッチャー(打撃投手)、ブルペンキャッチャー、トレーナー、通訳、用具係、マネージャー、グラウンドキーパー、寮長などが所属します。それ以外にも必要に応じて臨機応変に役目が設けられます。

私と同学年の広池浩司も球団本部所属です。広島カープで投手として活躍していた当時はガッツマンとして人気だったので憶えている方も多いでしょう。現役引退後は、西武で打撃投手を数年務めました。その後は、球団本部でさまざまな職種を経験し、現在は本部長補佐として、私とは違う野球の現場に近いところで頑張っています。

トレーナーや通訳は違いますが、プロ出身者が圧倒的に多いのがこの球団本部です。

ただし、プロ未経験者もいます。イチロー選手のバッティングピッチャーとして有名だった奥村幸治さんは、テスト入団でオリックスに入団。ライオンズで働いていたこともありました。

最近では独立リーグ出身の職員も増えているようで、ライオンズにもいます。自らのキャリアを活かして、独立リーグ担当のスカウトをしています。