5対2のロンドで足元のレベルの高さに驚き
柔軟などのウォーミングアップを終え、ボールを使う練習が始まるとレベルの高さに驚きました。ダイレクトパスオンリーの5対2のロンド(鳥籠とも言う。ディフェンスが中に入って、ボール回す練習)からスタート。これがもう嘘みたいに全然パスを通せない。2回に一度はディフェンスをやっています。そして、この日の気温は33℃。アップからボロボロです。
なんせここ10年、社会人でしかやってない僕には、大学生のプレススピードは異次元。どこに出しても取られるから、隣にいる選手に渡し、センスに託します(サッカー部界隈では、この行為を爆弾と呼ぶ。時限爆弾を隣にトスしたようなパスだから)。でも、プレスの寄せ方が上手くて本当にそれしかできない。
「なんでダイレクトなのに、パスコースが一つもないのよ!!」
と嘆きたくなります。
よく考えたら、ここは12歳年下のトップチーム。現役時代からレギュラー陣とロンドなんて、奪われまくっていた僕には、身に余る高いレベルです。多分、僕の所作でどっちに出すか蹴る前からバレてるんですね。あぁ、懐かしい、この感じ。
ここまで読んで、「獨協大学のレギュラーって、どのレベルやねん」と思われている方も多いかと思います。基本的には、高校時代、全国経験者やクラブユース出身者を軸に、県ベスト4とか、無名校出身でも突出した武器がある選手が多かったりします。
僕の頃は帝京、八千代、埼玉栄とかが多く、鹿島学園や大宮アルディージャユース、前橋育英なんかもいました。どこも当時の全国ベスト16以上ですね。
ゲーム形式にGKとして参戦!
さて、散々ロンドで走ったあとは、トライアングルでのパスアンドゴー。ここでもトラップの丁寧さとしっかりと強いボールをだす選手たちに、なんとかくらいつきました。
お次は、4対4。フリーマンを入れて、数的優位をつくりながら、ボールを回します。これは、かなり高い負荷だったので参加せず、ボール拾いをしながら見学。狭いスペースでボールを扱う上手さに感嘆。しっかりと身体をぶつけて、強度の高い練習でした。
ボールを使った練習の最後は、ハーフコートでのゲーム形式。片方のチームのGKが足りなくなったと言うことで、GKで入らせてもらえることに。もちろんシュートは取れません。先読みでヤマを張って飛んだとしても、このレベルの選手たちは、それを見て逆方向にシュートコース変えるなんて造作もない。
でも、ボール回しくらいは、GKの位置ならなんとかなるか! という目算が当たり、どうにかポゼッションに溶け込める。GKでギリギリって、やっぱりレベル高い……。
選手たちは、気温と高い負荷でしんどそうですが、真面目にプレスをかけるなど、サボりません。ただ少し、声が少ないかな?
……と、いうことで、
「他の大学ではできないけど、自分の後輩ならいいだろ!」
と、キーパーの位置から
「ハメれるぞ!!」
「内からこい!!」
「縦切れ!!」
「次狙え!!」
と図々しく指示を飛ばす、すがや。声に合わせて連動してくれて、ボールを奪えた場面も。
「なんだよ、スイッチ入れたらいけるんじゃん! 俺レベルの指示で奪えるんだから、もっと声出したらいいのに」
と若干、現代っ子の大人しさ(僕がいたから、よそ行きになっていた説濃厚ですが)を感じました。
僕の頃はギリギリ不良かっこいい文化が残っていたので、喧嘩になったりしながら、指示を飛ばしたり言い返したりしてたんですが、そういう感じはありません。でも、声を出して奪えるなら、誰かが強く言うのも大事だよなぁ。と。
さて、最後は選手と一緒にダッシュを数本走って締めとなったのでした。
オフ明けでみんな緊張感を持って、練習に取り組めていたということで、本数は監督が少なめにしてくれていました。
僕みたいな、よそ者がいると「かます」という意味で、いつもよりキツいトレーニングをさせる、というのが僕らが学生のときの『指導者あるある』でしたが、あのノリなくなってて、本当よかったぁ。
これでダッシュいつもより多かったら、俺のせいじゃん……危ねぇー。というわけで、力を振り絞り、ダッシュも終えて、全練習が終了となりました。
獨協大学サッカー部の皆さん、ありがとうございました!!
OB会に、資金援助してくれそうなOBをなるべくたくさん連れていきますので、その時は僕以外のおじさんも翻弄してあげてください!!
そして、強くなってください! 応援しています!!