皆さんは福島県・郡山に行ったことはあるだろうか。郡山と言えば宮城県の仙台に次ぐ、東北の中心都市。また、日本初のロックフェスが開催されるなど、音楽とともに街の歴史を歩んできた「楽都郡山」としても有名だ。
そんな歴史も文化も深く根付いた郡山だが、私はその地に降り立ったことは一度もなかったのだ。
私の周囲にいる郡山のヘビーユーザー曰く、郡山にはまだ広く知られていない魅力がたくさん詰まっているという。今回は、筆者が旅のベストシーズンである秋に実際に郡山に足を運び、現地から発信していく。
東京から1時間半という気軽さ
東京駅から秋田新幹線つばさ号に乗車。
JR郡山駅までおよそ1時間半で到着するので、のんびり日帰り旅行もできる距離感だ。降り立つと、東京と比べて少しひんやりした風が吹いていた。
駅では「楽都郡山」のイメージをモチーフにした郡山市のゆイメージキャラクター・がくとくんと妹のおんぷちゃんがお出迎えしてくれる。
彼らは郡山市の環境キャラクター・スーパー環太郎とは「がくとくんバンド」の仲間であり、がくとくんがベース、おんぷちゃんがキーボード、スーパー環太郎がドラムを担当しているそう。
平日も列をなす人気のラーメン屋へ
駅の売店では、すでに魅力的なお土産をちらほら見かけたが、これは帰り際まで我慢。まずはお目当てのラーメン屋「地鶏ラーメン ありがとう」へ。
駅から日本大学行きのバスを10分ほど乗るとバス停のほぼ目の前に店舗が現れる。平日のランチタイムなのもあり、地元住民やビジネスパーソンたちが並んでいた。
呼び出しはベルを鳴らしてくれる仕様になっているので、車で訪れた方々も車内で待つことも可能だ。
10分ほど待ったところ、ベルが鳴り店内へ。旅先ではできるだけその土地のグルメを存分に楽しみたいところ。今回は、お店おすすめメニューである「塩バターラーメン」(900円)と「卵かけご飯」(平日ランチタイムはなんと100円引きの300円!)を注文。
「卵かけご飯」で用意されているのは、生卵とお米だけではない。ご飯の上には、フレーク状の地鶏と小ネギがふんだんにかけられている。また、醤油は卵かけご飯専用の甘くてまろやかなものだ。別皿にはキムチが盛られているので、後から茶碗に追加して味変できる。サイドメニューとはいえど、これだけでも十分満足感がある逸品だ。
「塩バターラーメン」は、通常の塩ラーメンにバターを追加したもの。地鶏の旨味が詰まったスープと細めのもちもち麺が絡みあい、優しくかつコクのある味わいがたまらない。チャーシューも柔らかく食べやすい。ネギは白ネギと青ネギの2種類が楽しめ、彩り豊かだ。
お店を切り盛りしているご夫婦も、笑顔が素敵でとても温かい方々だ。地元や職場の近くにあったら、通い詰めること間違いなし。この周辺にいらっしゃる住民の方々が羨ましくなった。