森の中に現れるモダンな美術館
優しい無料朝食で満たされた状態でチェックアウト。ここからタクシーで向かった先は「郡山市立美術館」だ。(※郡山駅からはバスで1本で行くことも可能) 郡山では黄や赤の秋色が増え始めている森に囲まれた白い建物はおしゃれでモダンなデザインだ。
「郡山市立美術館」の建築デザインは、後に東京都現代美術館(MOT)のデザインも担当した柳澤孝彦氏が手がけている。内観も陽が入り込みやすいような空間作りがなされており、優しい明るさと暖かさが心地よい。
訪れた時期の企画展は『大正イマジュリィの世界~モダンデザインの饗宴~』(※会期は2024年9月7日~10月27日)。印刷・出版文化が急速に発展した大正期に藤島武二、橋口五葉、竹久夢二、杉浦非水をはじめとする画家やグラフィックデザイナーによる挿絵や絵はがきなどが展示されており、大正イマジュリィの世界を楽しむことができた。
また、常設展示では、福島ゆかりの美術や近代イギリス美術を中心に、多くの所蔵作品が公開されている。今回は、特別に一部展示作品を撮影させていただくことができたので、いくつか写真でご紹介する。
辺りの自然やモダンな建築を楽しめるだけではなく、個性的な切り口の企画展やさまざまな時代や地域の作品に触れることができる美術館だ。
郡山のスペシャリティコーヒーを嗜む
1泊2日の郡山旅もいよいよ終盤。最後に訪れたのは「富久栄珈琲」うすい店。郡山駅近くにある唯一の百貨店・うすい百貨店にある店舗だ。「富久栄珈琲」は郡山市内に店舗を構えるスペシャリティコーヒー専門店で、うすい百貨店の9階では、コーヒー豆の販売コーナーの隣にカフェスペースが併設されている。
メニューを見ると、苦味や酸味の指標まで詳しく紹介されているそれぞれの豆のラインナップだけでなく、メタルドリップやペーパードリップ、フレンチプレスなど、コーヒーの抽出方法まで選ぶことができる。
今回は自分に馴染みのあるペーパードリップで淹れた帆「本日のコーヒー」、そして「富久栄ショコラ(チョコレート味)」を注文。「富久栄ショコラ」は柔らかくもずっしり感のあるフォンダンショコラの上に生クリームが乗っている一品。かなり濃厚な味わいだ。それにこっくりとした苦味のあるコーヒーが、ちょうどよく口の中で溶け合うのがクセになった。
今回はタイトな中でのスケジュールだったが、もっと時間があれば、他にもいろんなお店に行きたかった。そう思うほど郡山は魅力的な街だった。現地の方々は温かく、交通の便も良く、少し足を伸ばせば自然も感じられる。
この秋、ぜひ郡山に足を運んでみて欲しい。