カメラの前では絶対に泣かないという美学

「コンサートも観に行ったんですけど、いまの段階であいらもえかの2人はもう完全に仕上がっているじゃないですか? そんな姿を見たら、やっぱり私たちも期待に応えたいと思ってしまったし、正直、悔しいですよね。ただ、結果としてステージを降りるときには、もっと『悔しいなぁ~』って気持ちになっちゃったんですけど」

だが、実際のところ、ステージから楽屋へと戻ってくるとき、彼女は悔しい表情を浮かべず、むしろ笑顔すら浮かべていた。

「それはマジェスティックセブンのときから、ずっとそうしてきたんですよ。3B juniorのときってユニット間での競い事が多かったじゃないですか? そのたびに悔しがったり、泣いたりするのもどうなんだろうって話になって、メンバーのあいだで『人前では泣かない』ってことにしたんですね。ルールってほどのものじゃないけど、泣きたいときは裏に戻ってから思いっきり泣こう、お客さんやカメラの前では涙を見せないようにしようって。その分、嬉しいときには泣こうねって。

その習慣がいまだに残っているんだと思います(小島はなもマジェスティックセブンで活動していた)。めちゃくちゃ悔しかったんですけど、裏に戻ってきたらスタッフさんがカメラを回していたので、泣いちゃダメだ! と思って、あえておちゃけちゃいました(苦笑)。本当にアイドルになってからシリアスな部分を見せたことがないので……」

たしかにあの日、懸命に涙をこらえていた市川優月だったが、カメラが止まった瞬間、嗚咽を漏らして号泣した。泣きそうになっている姿を映像に残されるぐらいだったら、いっそのこと泣いてしまったほうが楽なのに、と思いながら見ていたが、それが彼女の美学なのだろう。

そして、その悔しさはしっかりと刻まれた。

「1回目だったので、というのは言い訳にしかならないと思っています。ただ、1回やってみたことで、自分たちにできること、できないこと、弱点になっている部分がよくわかったので、しっかりと土台を固めて、次の機会があったら絶対にゆづはなで成功させてみせます! ゆづはなの2人だからこそできるステージを!

もうひとつ、今回わかったことは、自分に自信がなさすぎるってところですね。本当になさすぎるので、なにか『私はできる!』という自信がいい意味で持てたら、もっと変われるんだろうし、本当に変幻自在になれるんだろうなって