美容・健康、医療、スポーツをテーマに、インナービューティのブランド展開と、ファスティング支援で急成長を遂げる「株式会社プロラボホールディングス」。メジャーリーガーの前田健太投手の『Esthe Pro Labo®』(エステプロ・ラボ)のブランドアンバサダー就任でも大きな話題になりました。今回はCEOの佐々木広行さんに、起業から現在に至るための困難な道のりと、「人類の健康寿命の延伸サポート」という壮大なミッションについて、赤裸々に語っていただきました。

独自の「山っ気」がもたらしたワナ

▲苦い経験を糧として、事業を急成長させた佐々木会長の言葉は重い

新 保 前回は、会長の「借金800万円からの事業化草創期」のお話を伺いました。今回は、いよいよプロラボへの展開についてお聞かせください!

佐々木 ありがとうございます。ようやくフリーペーパー事業が回り始めた頃、クライアントのひとつに、横浜で多店舗展開をしているエステの会社があったんですが、そちらの社長と仲良くなりまして。「君は本当に山っ気が多い。ちょっと危なっかしいけど面白いね」ということ興味を持っていただいたようで、「うちのエステのフランチャイズ経営を始めないか」って言ってもらえたので、調子に乗ってやることにしたんです。

新 保 またもやダイナミックな展開ですね!

佐々木 僕はほら、山っ気がありますから、「いろいろな事業をやればやるほどかっこいい!」と思っていまして(笑)。1998年にフリーペーパーの創刊で独立。その4年後の2002年、そのエステの加盟店の道に進みました。そこではじめて、現在に通ずる、美容業界に接点を持つことになったんです。ところが、それでそのエステも、オープンしてから4カ月ぐらいだったでしょうか、本部がとある不祥事を起こして、社長さんが逮捕されてしまったのです。そこからは、誰からも何も教えてもらうこともできなくなり、自分で手探りしながら頑張りました。

新 保 大変なご苦労があったのですね。そこからは地道にコツコツと……

佐々木 ただし、とにかく僕には「できます!」って言う癖があるわけじゃないですか。そのせいで、実力以上にいろんなことに手を広げすぎたんです。結果、収集がつかなくなりまして、いろいろな展開がすべて中途半端になってしまったんです。その苦い経験があり、のちに「1点集中が大事!」という真理に、勉強をしながらたどり着くわけですが。なんといっても、当時は名刺に「あれもできる、これもやっている」と書き連ねるのがカッコいいと思っていましたからね。大きな成長かもしれません。

新 保 でも、やっぱり魅力がありますもんね。この方、いろいろなことができるんだなって。

佐々木 そうなんです。川崎の場末のスナックで名刺を配るのが、僕の山っ気活動の最大の見せ場なんですよ。怪しいでしょう(笑)。

新 保 いやいや、怪しくないです(笑)。

佐々木 今も性格は変わってないんですが、とにかくその頃は今考えると不思議なくらい、「できる!」と思っちゃうクセがあるんですよね。