「変人:タキノ」「常識人:田上」実は真逆!?
じゃあどんな収録をしたかというと、原宿でお互いをコーディネートしたり、日暮里で懐石料理を食べたりなど、「大阪在住の例えば炎が、例えば東京でロケをしたらこんな感じになる」というのを詰め込んだ内容だった。ロケをしてみて、漫才を観ているだけではわからなかった2人の輪郭がはっきりしてきたので、ここに書き記しておく。

まず1番強烈に感じたのが、漫才を観ているだけの印象だと、「変人:タキノ」「常識人:田上」なのかなと思っていたのだが、蓋を開けてみれば真逆だった。タキノさんも、収録中に何も言わずにドンキのはちみつをガブ飲みするなど、決してまともではない言動が多数あったのだが、田上さんの「ホンモノ感」がすごかった。
ただこれに関しては、僕が好きなコンビが軒並みそんな感じ(第一印象と逆)なので慣れっこだし、良い傾向だと思った。金属バットは、本当に何を考えてるのかわからないのはロン毛の友保さんよりも小林さんのほうだし、ランジャタイだって漫才中に暴れまわる国崎さんはとても常識人で、ぶっ飛んでるのは伊藤ちゃんのほうだったりするので。
・ずっと食べたいと言っていた有名ロケ弁「オーベルジーヌ」のカレー、念願の一口目をズボンにこぼす。わざとではないにしろ、食べ物を粗末にしてしまったように見えるのでカット。
・荒川の河川敷でキャッチボールをする企画で「たまたま対岸に見えている法務省管轄の施設」に異様に食いつく。こちらもカット。
・ロケバスの中で急に「あ!ヤバい車や!」と言って「拡声器でお気持ちを表明しながら走っている車」に反応。もちろん使えるわけがないのでカット。
・収録開始5秒で「もうやる気ないです!」というボケ発言で、TBSの大人が若干ピリッとする。これは本編でも使われています。
このように、どれも何かの“火種”になりそうで、ほとんどがオンエアではカットされてしまうレベルの奇行というのが、そのホンモノっぷりを物語っていてとても良い。また、田上さんが得意だと言っていた野球対決の結果も抱腹絶倒モノなのでぜひご覧いただきたい。

満足できる内容なのは火を見るより明らか
一方タキノさんはタキノさんで、学生時代からずっと推しているアイドルの古川未鈴さん(元・でんぱ組.inc)がサプライズ登場する、というドッキリ企画で、カッコつけたかったのかなんなのか「そんな気がしてた」という、ドッキリにひっかかる芸人史上最低レベルのリアクションをしていた。
それでも動揺は隠しきれておらず、推しが急に現れてテンパって挙動がおかしいタキノさんの様子は、本編にもバッチリ収録されている。
あまりに変な部分ばかりを書き連ねてしまったが、2人とも面白いくだりはたくさんあったし、中学校の同級生ならではの息ぴったりのかけ合いや、時折にじみ出る優しさなど、全部が見どころなので、丸1日のロケが本当にあっという間だった。このロケを通じて、僕は例えば炎がこれまで以上に好きになった。

そんな例えば炎の初冠テレビ特番「例えば炎の例えばテレビ」は、6月28日(土)にCS-TBSチャンネル1にて90分間放送される。
〇【例えば炎の例えばテレビ】番組冒頭を先出し公開🔥
満足できる内容なのは火を見るより明らかなので、彼らのことを好きな人はもちろん観たほうがいいし、好きじゃなかったり知らなかった人も、怖いもの見たさでもいいからぜひご覧いただきたい。
次回の『TP社長日記』は、2025年7月10日(木)更新予定です。お楽しみに!!
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