超チートな就職決定と5年通った高専とのお別れ
当然のことながら、卒業が近い、ということは、進路を決めないといけません。工業高専は「即戦力になる技術を持った人材を輩出する」というテーマがある学校なので、企業からの求人も多く、就職を希望した人のほとんどは、何らかの企業からは内定をもらっていました。もちろん、もっと勉強をしたければ、大学への進学というルートも考えられますが、僕は就職を選びました。理由は簡単でした。
もう勉強したくねぇ。
まあ、これには語弊もちょっとありますけどね(笑)。学生時代、どうしても勉強や単位で苦労した僕は「これ以上、やれ試験だなんだ、ということに耐えられねぇな」と思ったんですよね。実際は、社会人になってからのほうが勉強することが多くて、面食らった記憶もあります。
未だに、夢で見ますもん。学生時代の僕がいて「単位足りなくてどうしよう」みたいな夢を。もう卒業して20年も経ってる今でもね(笑)。
普通の大学生の就職活動って、めちゃくちゃ大変らしいじゃないですか。履歴書を書いて、何社も面接を受けて、断られて……の繰り返し、というニュース記事を読んだりします。バブルの時代も終わって「就職氷河期」という言葉が生まれたころではありますし、今現在もそれはそこまでは変わっていないのかなとも思います。
大変「らしい」というのは、僕が就職活動において全く苦労しなかったから、なんですけどね。というのも、高専に求人募集を出している企業がたくさんあるので、教授に「ここを受けたいです」って言うと、推薦状を書いてくれるんですよ。その上で入社試験と面接を受けに行く形になるんですが、僕が受けた会社は「推薦の場合、1次試験はパスした状態から始まる」という超チート就活でした。それもこれも、やはり工業高専そのものを企業が高くかってくれているからだと思うんですけどね。
僕は、あっさり最初に推薦してもらった企業で内定を勝ち取ります。やったぜ。
もともと「ゲームソフトを作る人になりたいなー」って思って入学した僕でしたが、学校はもちろんゲームに特化した授業をやっているわけはないので、さすがにゲームメーカーからの求人はありませんでした。いわゆる「業務用」「産業用」といったソフトウェア開発企業が大半を占めています。なので、僕が受けたのも一般的なソフトウェア企業でした。
「ゲーム熱」がパチンコ熱に変わっていってしまっていた、という説もありますが、このあとも僕のゲーム熱みたいなものは、割と冷めた方向に向かっていってしまうんですよ。この頃はまだなかったですが、ソーシャルゲームが台頭していったりしたのもあるとは思います。
あとは、オンラインゲームとかも増えましたよね。俺、オンラインって、ダメなんだよなあ、なんか。古い人間だからか知らないけど「家で黙々とやってたい」って思っちゃう人なんですよねえ(存在は否定するつもりもないし、ゲームの発展という意味ではいいことなのですが)。
とはいえ、就職が決まる、ということは、ホッとするものです。卒研・卒論発表も無事に終わり、僕は5年間通った高専ともお別れすることになります。