ササミのたたきは、ひとさら260円
ショーケースはまさに肉屋のそれ。さてさて。どんな料理にもあう魔法のドリンク「酎ハイ」をオーダーして、つまみをどれにしようか頭を悩ませます。1000べろできることでも知られるお店ですから、つまみも安くてうまいものばかり。
カキフライ一個90円が目を引きますが、今日は贅沢して、肉を頼んでしまいましょう。和牛のたたきに、みんなが注文する大人気のササミたたき、あとはチャーシューもいきます。贅沢だけど、これだけ頼んでも、1000円を少し越えるくらい。
完全無欠のバランスです。美しいな。野菜は家に帰ってから摂ります。
昔は精肉も扱っていたようですが、現在では立ち飲み専門となった「肉のまえかわ」。肉屋さんならではのルートをいかした、おいしい肉をつかったつまみを安価に提供することで、知る人ぞ知る、いや、東京を代表する立ち飲み屋となりました。それこそコロナ禍の前は、人が溢れるほどいたのですが、現在はご覧のとおり。ちょっと寂しいですが、日本が元気になったらあっという間に客足は復活することでしょう。
やわらかくキメが細かく甘みの強いランプは、腰からおしりにかけての部位で、ステーキでもいただける上質なお肉です。表面だけしっかり火を通して、中はミディアムレアのたたき状態だと、香ばしさと、肉の甘さを同時に堪能できます。これとさっぱりした酎ハイがよくあうんだ。
創作居酒屋だったらメインをはれるような立派な料理が、チープな皿に乗っかって、それを竹串で食べていることに、感動さえ覚えるわけです。ああ、ここは酒飲みの天国だって。
ささみの味付けは、にんにく・しょうが・胡麻油から選べるのですが、にんにく味が私は好み。もちろん、どれも捨てがたい。だけど、やわらかくて甘いササミに、しょうゆとにんにくを混ぜたタレをたっぷりつけて、パクッとね。すぐに酎ハイをグビっといけば、もう他になにもいらないわけですよ。そういえば、ニンニクは野菜だった。ということは、これはもう酒飲みの完全食なんです。なんだか元気になってきたぞ。ということで、もう一杯。
同行した担当のオジマはチキンカツを頼んでました。たくさん食べる男は気持ちがいいですね。
つまみをきれいに片付けたら、大満足。まだまだ酒は飲めるけど、こういう安くてうまい立派な店にだらだら居座るのは無粋です。さくっと飲んで、自分で皿を片付けて、次の店に向かいましょう。店員さんの笑顔が気持ちがいいな。お姉さん。さっきは濃い目の酎ハイをありがとうね。
さて、そろそろ次の店に向かいましょう。夜の空気は気持ちがいいな。大井町は酒飲みにやさしい街。みなさんも足を運んだたらいいと思いますよ。
『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな!-』は次回8/14(金)更新予定です、お楽しみに。
■肉のまえかわ
住所:東京都品川区東大井5-2-9
電話:03-3471-2377
営業時間:16:00~21:30
定休日:主に日曜
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店前にご確認ください。