ギャンブルが弱くても、このボート場には煮込みがある

でもいいんです。ギャンブルが弱くたって。このボート場には、うまい煮込みがあるんです。『煮込みの店 おおこし』の煮込みは平和島名物で、これとまたビールがたまらない組み合わせなんです。レースで負けて、ここでもつ煮を食べて、またレースに戻る。

▲すいません、撮影前にビール飲んじゃいました

レースとレースの間は30分ほどあるので、軽く食事をすることも可能です。私はこの店に来たら、モツ煮込みとライスと、ビールをオーダーします。最初にビールを一口。プハー。次に煮込みを口に入れたら、口いっぱいにモツの野趣あふれる香りが広がるわけです。でも、上手に処理してあるし、しっかり煮込んであるから臭みはまったくない。

「うん、うまい」

ビールと煮込み。これだけで十分なんですが、私はここからちょっとずつアレンジを加えて楽しむことにしています。

▲白メシにドバァー!

ほら。ごはんにかけちゃいました。

いやあ、うまそうな見た目だね。死ぬ間際に夢に出そうなビジュアルだ。どうやら私の走馬灯は、煮込みがたくさん走ってるようだ。どうせなら、みんなで見に来るといい。

▲酒のつまみにするには、これくらい七味をかけてちょうどいいんです

このままだと、ただの煮込み丼だから、上からさらに七味をたっぷり振りましょう。すると、これまたビールにぴったりのあてに変身するんです。煮込みとごはんを口に入れると、舌の上で七味が暴れまわる。

ヒー。
それをビールで消火するんです。
ゴクリ。ゴクリ。
はあ、うめえ!

上に乗ってる真っ黄色なタクアンもいいね。この子たちは、ごはんにもあうし酒にも合うってんだから、もっともっと前に出ればいいのに、もつ煮の影でそっとかくれて、いつでも食べてくださいなんて殊勝な顔をしている。だからおじさん、すぐに1枚食べちゃう。残りは、最後の方に残ったごはんを、集めるのに使う。御行儀が悪いから、良い子はまねしちゃいけません。

▲ソーシャルディスタンスも大事です

さて、煮込みとビールを楽しんだら、レースに戻りましょう。結果からいうと、この日は惨敗でした。地元の飲み屋によくいるレーサーが出場しているから、彼に託したけど、ダメだったり、そろそろ当てたいなと思って人気の選手にかけて外したり。

こんな日もあります。お財布は軽くなったけど、残った小銭をかき集めて、大森駅前でやきとんでも食べて帰りましょう。駅まで無料バスが出てるから、それに乗ってのんびりと。ああ、夏の夕暮れどきは気持ちがいいね。

さて、次はどこの店へ行こうかな。ふらりふらりと次の街へ。

『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな!-』は次回8/28(金)更新予定です、お楽しみに。

〈店舗情報〉
■煮込みの店 おおこし
住所:東京都大田区平和島1-1-1 平和島競艇場
電話:03-3768-9213
営業時間:9:50~16:00
定休日:不定休
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店前にご確認ください。