良好な職場環境の中で襲い掛かってきた理不尽な上司
さて、本編に入りましょう。
爆裂AT機、爆裂ストック機が全盛だったあの頃、そりゃあもう収支が荒れました。当然といえば当然です。そういう時代だったんですから。ただ、荒れ方が問題。全体的にプラス方向に向いていれば良かったんですけど、大きく負けてちょっと返して、たまにすごく戻ってくるんだけれどもトータルでは負けていて、それでも打ちたくて、みたいな日々を送っていました。
負け倒していると、どうなっていくかというと、パチスロのせいで生活が困窮していくわけです。
貯金もないし、入った給料はほとんど全部がパチンコ屋に消えていく、みたいな。僕みたいな打ち方をしていれば、それは当たり前ですし、きっと身に覚えのある人も少なくはないんじゃないかなあ。「他に使うお金を極限まで削って、パチ屋にブッコむ」みたいな。
だから「負けた分に関しては、また働けばいいや」とか「給料が上がったら、気にすることなくパチスロも打てるようになるのかな」って、思っていたりした時期ですね。
実際、会社員ということは、安定した収入がありますよね。それはたしかに大きなメリットです。「負けても働けばいい。仕事はあるんだし」と。そう思っていたんです。
ですが、この頃、僕の人生の中でも1~2を争うくらい「つらい時期」がやってきました。すごく単純でした。会社内の組織再編で上司が変わったのですが、その課長ととにかく「反(そ)りが合わなかった」のです。いわゆる「人間関係」ですね。
おそらく世の中には、僕以上に会社での人間関係に悩んだりしたことのある人、進行形で悩んでいる人もいると思います。僕以上に苦しんだ人、苦しんでいる人も多くいるかもしれません。
社会人になってから数年の頃です。入社してからは周りの人にも恵まれていて、仕事そのもの(もちろん、大変な時期はありましたけど)では、悩んだり落ち込んだりしたことはなかったし、別に自分に非はなかったと、今でも思います。
相手も人間です。そりゃ僕だって、好き嫌いだったり、苦手なタイプだったり、というのはありますから、僕の何かが気に入らなかったんでしょうね。
当時の僕は、プライベートだけ見ると、パチンコ屋に通ってばかりで、ハタからみるとダメ人間なように見えますが、それでもどこか真面目な部分があったというのは、このコラムでも少しは伝わっているかもしれません。
僕も、その上司の言っていることについては理解しようとして、最初は頑張って応じようとしていたんですが、何もかも否定されるんですよ。
例えば、資料を作って見せたら「ああでもない、こうでもない」と言われる。最初は黙って、頑張って直して持っていこうとしていました。でも、何度持っていっても突っ返されるだけ。だんだんイヤになってきますよね。
それまでの自分が、仕事ができない男だったかというと、決してそんなことはなく、ある程度の自信を持ってやってきたつもりです。それまでの上司は「ここは、こうしたほうがいいね」とか、ちゃんと具体的な案を示してくれる人が大半でした。ところが、その人は、ものすごい「抽象的な理想論」と「現場や状況を見ていないド正論」だけを振りかざしてきて「やり直し」って言うんですよね。