メンタル強化でコロナ時代を生き抜く
新保 真中さんは、現役時代と監督時代のご実績から「メンタルが強い」という印象があります。メンタルを鍛えるには、どうしたらいいのでしょうか。
真中 まあ、メンタルが弱かったら96回負けて最後まで監督やれないよな(笑)。僕は失敗のあとに、どうできるかが大事だと思うんです。絶対に成功ばかりということはないから、必ず失敗はする。それでめげてしまって、やめてしまったら、それは「失敗」。でも、失敗したあともそれを続けていれば、それは成功への原動力になって、次へいける。それは「段階」であって「失敗」ではない。そこは大事にしたいなと思いますよね。
選手もそうですよね。ミスをしたあとに、どうカバーできるか。そこで落ち込んで下を向いていたらそれで終わり。
それはきっとビジネスマンも同じで、上司や周りはそこを見ていると思います。
新保 でもバッターで例えれば、10打席ヒットが出ないと落ち込みますよね。
真中 それは落ち込むよねえ(笑)。でも最終的には、ダメなら辞めればいいんだから、やることだけはやろう……そう考えるしかないですよね。準備をしっかりやる。それでも結果として失敗したときに、自分が納得いけばいい。15打席打てなくても、やることはやったからいいと思えればいいけれど、あとで「もっとあれをやっておけばよかった」と後悔するのは避けたい。納得するための準備ですね。
新保 今はまさに、先が見えない世の中なのですが、真中さんにお話を伺っていると明るい気持ちになれるというか……。ぜひ読者の皆さんに、真中さんから元気が出るメッセージをお願いします。
真中 いや、僕だって不安ですよ。そう見せないようにしてるだけで(笑)。先はなかなか見えないですよね。来年だってオリンピックはどうなるかとか、コロナでまた自粛の1年になるのかとか、いろいろあると思います。
でもまあ、僕らも今できることをやるしかないので、自分たちのできることをやりましょうよ。最終的には、なんとか解決するのだから、前向きにとらえて。できることを精一杯。それしかないですよね。
「やまない雨はない」と言いますが、やんでもどうせ雨はまた降るんです(笑)。だから、そんなきれいごとはどうでもよくて、できることをやっていきましょう。
所属:B-creative agency (http://bca-inc.jp/)
出演:『大石久和のラジオ国土学入門』(ニッポン放送) https://www.1242.com/kokudogaku/