山の宿野中温泉を貸切状態で満喫

そしてもう一つ、オンネトーに来たら絶対に寄ろうと思っていた温泉があります。

「山の宿野中温泉」。源泉掛け流しの温泉宿。こちらは日帰り入浴もやっていて、お客さんは、登山後の人が多いようです。カウンターでは、茶トラ猫のちゃーちゃんがお出迎えしてくれました。

長い廊下の先に、男女別のお風呂があります。小さめですが清潔感のある脱衣所です。使われているカゴはないので、どうやら私1人の貸切のようです。やった!

内湯に入ると、硫化水素の臭いが立ち込めていました。総木造りの内湯は、とてもよい雰囲気。こじんまりとした浴室に、6人ほど入れそうな湯船があります。備え付けの石鹸やシャンプー類はなく、シャワーもありません。私の前に受付をした男性が買っていましたが、どうしても使いたい人はフロントで石鹸を買うシステムになっているようでした。

掛け湯をして入浴します。熱めでしたが、私好みのガッツリ硫黄泉です。お湯は透明で、ややエメラルドグリーンかがっていました。ドバドバと源泉がかけ流されていて、湯船からどんどんあふれていきます。温泉といえば、やっぱりこれですよね!

▲源泉かけ流しで豊富な湯量です

「硫化水素中毒の恐れがあるので長湯は避けてください」の貼り紙があったので、内湯はそこそこにして、露天風呂に移動します。

露天風呂が、またすごくいい! 大きさは内湯より少し小さめの、屋根付きの露天風呂です。この日は日差しがきつかったので、日陰がありがたかったです。ただ、温度と硫黄泉のせいか、すぐに体が温まって、肌は真っ赤に。体がポカポカして長湯ができません。吹いてくる風が少し冷たくて、火照った体にちょうどいい。体を冷ましては入浴して、いくらでも温泉を満喫できそうです。

開放感といえば、内湯にガラス窓があるのですが、よく見ると人影が見えるんです。なんと、男湯の露天風呂が見えてる! まさかの逆のぞきになってしまい、びっくりでした。露天風呂の壁も、すだれのみで、かなり簡単な造りになっています。のぞいたら駄目だけど、背伸びしたら男湯が見えそう。もともとは混浴だったのを、あとから男女別にしたのかな? という感じでした。

ちなみに、体を拭いた手ぬぐいは、しばらく温泉の匂いが取れませんでした。かなり成分の濃い温泉だということがわかります。

「道の駅あいおい」で鉄分補給と田舎蕎麦を味わう

オンネトー、温泉を満喫したことで、時間はすでにお昼過ぎになってしまいました。次に行く道の駅でお昼ごはんにします。「道の駅あいおい」は、網走と釧路を結ぶ国道沿いにある道の駅です。

道の駅の裏手には、旧国鉄北見相生駅を利用した交通公園があり、列車が並んでいます。実は私、電車を見たり写真を撮ったり、乗ったりするのが好きなソフト鉄です(笑)。カッコいい除雪車の写真も撮ることができて、鉄分補給も完了!

しかも、ここには人懐っこい猫がいて、写真を撮っているとこっちに寄ってくるんです。かわいくて癒される~。

▲旧国鉄時代?の除雪車がありました
▲人懐こい猫に癒されました

満足したところで肝心のお昼ごはんに。道の駅の中にある手打ちそば屋でいただきます。頼んだのは、田舎蕎麦と手作りの豆腐・がんもどき・厚揚げの3種類がセットになっている“相生セット”。

▲相生セット。道の駅の蕎麦としては高レベル

道の駅内で手打ちされる蕎麦は、道内産のそば粉を使用。ひと口食べると、蕎麦の風味をかなりしっかりと感じます。何もつけずに食べてもおいしく、まるで蕎麦がきを食べているみたい。

十割の田舎そばって、ゴワゴワしているものもあるけど、ここの蕎麦は喉越しも良く、出汁がきいた蕎麦つゆもおいしい。道の駅で食べる蕎麦のなかでは、かなりレベルが高いと思います!

さらに、セットの豆腐もおいしくて。豆腐は味が濃いし、炙った厚揚げは、お酒のアテにしたいくらい。がんもどきもふわふわ食感でした。このお豆腐も、道の駅内に工房があり、そこで作られています。

物産販売所では豆腐の販売もしていて、豆腐や油揚げ、がんもどきなどが並んでいます。お豆腐がビニール袋に入って売っているのにびっくり。普段見かける豆腐の倍以上の大きさで、こんなに大きいの!? とさらにびっくりしました。

工房の前にはおからの入ったポリバケツがあって、豆腐1丁につき、おから1袋がサービスで貰えることになっています。晩ご飯にお豆腐類を食べたかったのですが、さすがに暑さで傷みそうなので、持って帰ることは諦めました。