初めて目にする料理名に中身が気になって・・・

私の「ホームエリア」である中央区から流されて、練馬区まで行ったときのこと。日本大学・武蔵大学・武蔵野音楽大学のキャンパスがある江古田近辺を走っていたとき、依頼があったのはイスラエル料理の配達です。

たしかイスラエルは、世界各地に散らばっていたユダヤ人たちが集まって、70年ほど前に建国されたそう。どんな料理があるんでしょう。まぁ、文章を書く仕事だけでは生活が危うい中年ライターの私は「へぇ〜。イスラエル料理なんてあるんだ。珍しいなぁ〜」なんて、呑気なことを思いながらお店へ向かいます。

到着して、お店のあるフロアへ向かうと、入り口の前にはちょっとした行列が。そんなに人気なのでしょうか。とりあえず列の先頭まで行き扉を開けると、店のテーブルの半数ぐらいの席がお客さんで埋まっていました(コロナの影響で座席数を制限しているので、おそらくこれで満席なのでしょう)。

「ウーバーです」と厨房の方に声をかけると「テーブルのところに料理ができているから、注文番号を確認して持っていって!」と奥の方から声がします。

受け取ったのは「ファラフェル弁当」。配達員用のアプリには商品名しか出ないので「ファラフェル」という料理がメインであること、受け取ったときに容器が少し温かかかったので、温かいものだということしかわかりません。

▲ドーナツのようなイメージ? 写真:PIXTA

そんなよくわからないものを日本人と思われる注文者のところへ配達。入り口のドアの前に商品を置いて配達を完了すると、再びイスラエル料理店からの依頼が入ります。

再び店に行くと、行列は解消されていました。「ウーバーです」と伝えると、店主が厨房から現れて「こちらですね」とテーブルにある料理を手渡ししてくれました。先ほども来た旨を伝えると「緊急事態宣言中はバイトの数を減らしているから、たまにものすごく忙しい。さっきはゴメンね」と笑顔で応じてくれました。

運んだものは「フムス」なるものと「ピタパン」でした。名前だけ聞いても、どんな料理か見当もつきません。家に帰ってからネットで調べてみると、ファラフェルとは、粗挽きしたひよこ豆とハーブをミックスした揚げ物のことで「テヒナ」というゴマのペーストをディップして食べるそうです。

また、フムスはひよこ豆とゴマのペーストで、ピタパンにたっぷりつけて食べるとのこと。味の予想もできずチンプンカンプンですが、どちらも中東のエリアでよく食べられているものだそう。写真を見ると新鮮な野菜や豆を使ったヘルシーな料理が豊富です。女性に人気があるのも納得。もちろん肉料理もあり、中東でおなじみの肉料理「シシカバブ」なんかの写真もありました。

▲ミティテイはうまそう! 写真:PIXTA

イスラエル料理を運んだのと同じ日のこと。入った注文依頼をすべて断らずに受け続けてきたら、県境を越えて埼玉県に突入。和光市を越え朝霞市に入ったところで舞い込んできたのがルーマニア料理の配達でした。

外国の料理がこんなに続くことに驚きながら自転車を漕いでいると、いつしかお店に到着。陽気な女性が応対してくれました。

外国の方によく見られる、心からの笑顔で料理を持ってきた女性。料理を受け取ったあと、ハグをしてくるのではないだろうか……チャーミングな女性だったので少し期待したのですが、そこはコロナを意識しているのでしょう。料理を渡すと「よろしくね」と笑顔を向けるだけ。ボディータッチなどはありませんでした。残念。

運んだのは「トキトゥラ」という豚肉やソーセージを使った煮込み料理と、ライスとサラダにスープ。あとでウーバーイーツの注文者用のサイトを見てみると、他にも「MITITEI(ミティテイ)」という肉団子や「サーモンのグリル」、さらに超巨大なMITITEIと思われる「これで満足漫画肉」なるものも販売していることがわかりました。

どうやら漫画肉はウーバーイーツ限定、もしくはテイクアウト限定の商品のようです。この辺りに住んでいたら、頼んでみたくなりますね。

注文用のサイトを見てみると、ウーバーイーツで味わえる世界の料理は、まだまだたくさんあるようです。今後も知らない国の料理を運んだら、またこちらで報告させさせていただきます。

『アラフォーUber Eats配達員 激走日記』は、3/12(金)更新予定です。お楽しみに!!