チャンスは目の前に流れてくるボールのようなもの

新保 この連載の読者は、ビジネスマンが多くて、若い方から年配の方もたくさんいらっしゃって、社長のように「起業したい」とか「起業したいとは思っていなかったのだけれども、ちょっと今の働き方を変えてみたい」と思っている人も多いようなんですね。アドバイスを送るとすれば、どんなことでしょうか?

藤田 常識と言われることに捉われないで、本質を見極めることじゃないでしょうか。当たり前だと言われていることを、そのまま受け入れるのではなくて、本当に当たり前なのかと突き詰めていく。

そのなかで「なぜ?」と思ったら、答えが出るまで考える。でも、その答えもすぐに受け入れるのではなく、それにもまた「なぜ?」と問いかけていくわけです。そうすると、どんどん考えが深くなっていくのですが、それによって何か見えてくるものがある。それが本質だと思うのです。

新保 「当たり前を当たり前」だと思わずに、いろんな視点から見ていくことが大切なんですね。

藤田 そうです。するといろんなものが見えてくる。私はいつも若い人たちに言うのですが「チャンスというのは、みんな平等に与えられていて、それをどうやってつかむか」ということなのだと思うのです。

よく言うのは「チャンスというのは、目の前の川に流れてくるボールのようなものなのだ」と。そのボールには大小いろいろな大きさがある。20代でつかむ、30代でつかむ、40代になってつかむ。いろんなパターンがあるのだと。いつ、どんな大きさのチャンスをつかむか。そして、大事なのはつかんだあと、どうやって大きく育てていくか。

そういうことを常に考えていないと、チャンスはどんどん目の前を通りすぎていってしまうのです。ただ、考えが及ばないときは、与えられたポジションでがむしゃらにやっていればいいんです。そうすれば、何か見えてきますから。

迷っているときは、もう何も考えずにがむしゃらにやる。そうすると何年か先、あるいはすぐに、それまで見えなかったチャンスが見えるようになるかもしれない。「こういうことだったんだ」「これはチャンスだったんだ」と気付くのは、あとにならないとわからないこともありますから。ただ、言えるのは、文句ばっかり言っている人は、どんなに時間を費やしても気がつかない。チャンスが見えてこないんです。

新保 今のお話は、本当に貴重なありがたいものでした。どうすればいいか迷ったときは、まずがむしゃらにやることが大切……。すごく大きなメッセージだと思います。

次回は、ユニークな株式会社バリューHRのサービスについて詳しく伺います。お楽しみに!

▲藤田代表は「チャンスとは目の前の川に流れてくるボールのようなもの」と語る

 株式会社バリューHR
自社開発の健康管理システム「バリューカフェテリア®システム」を利用して各種健康管理サービスをワンストップサービスとして提供するオンリーワン企業。健康管理のインフラを目指す企業として、事業活動を通じて人々の健康寿命の延伸に貢献するため、健康経営の活動を全社で一丸となって取り組んでいる。
ホームページ:https://www.valuehr.com/docs/
聞き手
 
新保 友映(しんぼ ともえ)
フリーアナウンサー。山口県岩国市出身。青山学院大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。『ニッポン放送ショウアップナイター』『板東英二のバンバンストライク』などでプロ野球の現場取材などを長く担当。その他『オールナイトニッポンGOLD』『高嶋ひでたけのあさラジ!』『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』『三宅裕司サンデーハッピーパラダイス』などニッポン放送の看板番組を務める。2018年6月よりフリーアナウンサーとして活動を開始。プロ野球の取材・コラム執筆、経営者のインタビュー、イベントの司会など、幅広く活躍している。
所属:B-creative agency (http://bca-inc.jp/)