日本で集団免疫が獲得できるのは秋以降か?
それでは、日本はどうなっているのというと、まず「医療従事者等470万人」が最優先である。しかも、これが本来ならば終了段階のはずだが接種は遅れている。その次に65歳以上の高齢者(3,600万人)だが、4月12日開始こそ予定通りだが、象徴的な数に留まり、本格化するのは5月に入ってからだろう。
その次が「基礎疾患を有する者(高齢者以外の1030万人)」「高齢者施設等の従事者(200万人)」「60~64歳(750万人)」なのだが、これは6月中に始められるのではないかというあたりだ。ここまでの対象者で、日本の人口の50パーセント弱になるわけで、アメリカでは既に人口の半分を超えているので追いつかない。
これではオリンピックのころに完了するか怪しいものだ。そして若い人などは、大きな波の来襲が心配される冬になっても接種できるかどうかわからない、というお粗末ぶりだ。
人口の6~7割が接種すると集団免疫が獲得できると言われているが、これも秋以降になりそうだ。
もちろん、この順番で厳密に進むわけでない。ワクチンは都道府県や市町村に配布されるので、たとえば医療関係者がすべて終わってなくても、ワクチンが余っていたら、高齢者に打ち始めることになるので、実際には一部だが医療従事者と高齢者は並行することになる。