浪江女子発組合の可能性にも賭けてみたい(あーりん)

▲伸び盛りの小島はなにとって日本武道館のライブはさらなる飛翔のきっかけになるだろう

年内に、ということから「じつはすでに武道館を予約しているのでは?」と裏読みする人もいたようだが、そういったことはまったくない。本当に開演直前に発表することが決まり、ひょっとしたら、今からでは日本武道館を押さえることができないかもしれないから、ステージでは「目標はブドーカン!」とボカして発表しよう、ということになっていたぐらいだ(これなら日本武道館以外の〇〇武道館でもOKになる)。ももクロ界隈に関しては、裏読みすることほど野暮な行動もない。

だが、あーりんはステージ上で『日本武道館』と明言してしまったのだ! こちらもびっくりして、終演後に真意を尋ねると、あーりんはおやつのたまごボーロを頬張りながら「だってさ、それってカッコ悪いじゃん!」とひとこと。開演前にニコニコしながらメンバーの様子を眺めていたのとは、まったく違うプロデューサーの表情がそこにはあった。

じつはあーりんの頭の中では、ずいぶんと前から日本武道館でコンサートを開催する、というプランは固まっていた。昨年、コロナ禍で活動がストップしてしまったとき、あーりんは「正直、ももクロのことよりも浪江女子発組合のことを考える時間のほうが長かった。ももクロはいろんな動きがこれからあるけれど、浪江女子はどうにも動けないから……」と苦しい胸の内を明かし「せっかくだから日本武道館でドーン! とやったりしたかった。みんな『えっ?』ってなるかもしれないけど、浪江町の名前が一夜にして広まるし、浪江女子発組合の可能性にも賭けてみたいから」と熱く語ってくれた。

コロナ禍で県境をまたいでの移動が厳しく制限された時期でもあったため、浪江町でライブができなくなるだけでなく、浪江町を訪れてミュージックビデオの撮影をすることすら難しくなってしまった。

▲浪江女子発組合の衣装もよく似合う鈴木萌花はこの日も輝いていた