アルコール度数15%のビールを注文

▲いざ、実飲!

こちらのお店で飲めるのは、国内の蔵元が作るクラフトビールたちですが、何がすごいって、こうやってタップから飲めるシステムを30年前から始めてたことです。さらにいえば、昔はそんなしつらえも売ってなかったから、すべて自作したそうで、最初は2つしかなかったタップは、今では24個に増えました。ということで、お得な試飲3点セットをオーダーします。「さっぱりとしたものを」という注文に応じて選んでくれたグラスを手にしたら、遅くなりましたが、乾杯。うんうまい!

ビールってのは喉越しが一番だと思っている私にぴったりの、飲み口すっきりタイプでした。

▲おつまみも置いてあります

つまみは店にも用意がありますが、基本的に持ち込み自由という懐の深さ。たとえば、築地で手に入れたうまい刺身と日本酒、自宅で燻製したチーズと一緒にビールを楽しむ、そんな高尚な遊戯を堪能できるんです。酒飲みに身分の貴賎があるとしたら、もはや貴族の遊び方です。

▲撮影に同行してくれた俳優の関くんは、あたり前田のクラッカーを注文しました

この店のいいところは、どんな酒でも注文できることですが、ひとつ問題があって、酎ハイ一辺倒の私には酒の種類が多すぎると感じるんですね。贅沢な悩みであることは重々承知のうえで、店に入った途端に「酎ハイ」とオーダーする私には荷が重いと思うわけです。

そんなときは、ふたたび店主に声をかけましょう。私の好みを伝えると、なんとも素敵なお酒を用意してくれました。

▲値段も書いてあるから安心です

店主が用意してくれたのが、黒ビールでした。山梨県で作られた「ピットブル」というビールは、1年間熟成させてあるそうで、芳醇な香りが特徴です。アルコール度数も15度あります。ほとんどワインと一緒ですね。

最初に「常温でどうぞ」と勧められたので、さっそく一口。うん、これはいい酒だ。豊かなモルト臭が最初にやってきたあとも、アルコール度数が高いこともあって、強烈なインパクトを残して胃の腑に流れていきます。

▲まさか熱燗になるとは

次に、店主はビールの入った容器を持って店の奥へ、そこにあったのは熱燗専用機です。おいおいまじかよ。このうまいビールをさらに熱燗にするって、いったいどうなるんでしょう。不安2に期待8ってところかな。やっぱりこういうのはワクワクしますよね。

▲熱燗の機械も店内にあります

数分後、ぬる燗に仕上がった黒ビールをおそるおそる飲んでみると、これがうまかった。最初に飲んだときは個性が強すぎるかなと感じたのですが、お燗をすることでお酒の角が取れて、紹興酒のような濃厚な甘さとうま味を感じられます。

私はこっちのほうが飲みやすくで好きかも。というか、お酒ってこんなに表情が変わるんだってびっくり。驚く私を見て、坂本さんはなんだかうれしそうで、それを見た私もなんだかうれしくなってしまいました。

この日は早い時間にお邪魔したから、ほかのお客さんはいませんでしたが、夕方以降になると酒飲みたちが、うまいつまみを手にわらわらと集まるんです。いいなあ。家の近くにあったら毎日通いたいくらいだ。

ちなみにこの日はビールにつまみ、日本酒と頼んだけど、お会計は二人で3000円いかなかったから、再びびっくり。いやあ楽しかった。また来ますね。

『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな!-』は、次回12/17(金)更新予定です。お楽しみに!!

<店舗情報>
■唐木屋
住所:東京都世田谷区若林1-4-18
電話:03-3421-3720
営業時間:[月~土]12:00~23:00(L.O.22:30)、[日]12:00~19:00(L.O.18:30)
定休日:不定休
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。来店前にご確認ください。