2020年の「M-1グランプリ2020」(テレビ朝日系)で4位に入賞。長谷川雅紀49歳、渡辺隆42歳と最年長ファイナリストとしても注目されブレイク。いまや、“中年の星”としての2人の活躍は周知のとおり。そんな錦鯉の初の自叙伝『くすぶり中年の逆襲』(新潮社)が発売中。12月19日に放送される「M-1グランプリ2021」ファイナリストに選ばれた2人にインタビューを行った。

▲錦鯉 (左から)長谷川雅紀、渡辺隆

オードリーともニアミス!? 渡辺のアメフト時代

――渡辺さんは中学は野球部で、高校ではアメフトをやられていたんですね。

渡辺 日大一高でやっていました。

――すごいですね。

渡辺 いや、僕らの代は弱かったのでそうでもなかったですね。

――日大の高校でアメフトやるってすごいですよ。それで、たしかオードリーさんとも対戦……。

渡辺 したかどうかなんですよね。

――大学を中退してまでお笑いをやろうと思ったのはなぜですか?

渡辺 お笑いはずっとやりたかったですね、中学生ぐらいから。スポーツのほうが暇潰しでしたね。大学でアメフトやろうとも全く思ってないですし。

――お笑いやりたいけど、ちょっと暇潰しでスポーツをしていたんですか。

渡辺 そうですね、野球やっていても甲子園行こうとか1回も思ったことないですし。大学でもやらないと思っていました。

――お笑いの熱は変わらないんですね。

渡辺 でも、辞めようと思ったこともありますけどね、コンビを解散したときとか。

シショウがいなければ芸人を辞めていた

――バイきんぐの単独ライブは、渡辺さんが作家もやっていると聞いているのですが。

渡辺 作家っていうほどじゃないですけどね。小峠さんは別にボケが欲しいとかじゃなくて、視野が欲しい人なんですよね。こういう考えもあるよ、みたいなのが欲しい人なので。だから、そういう目線をあげると自分でもう考えちゃうタイプなので。だから、作家というより、話し相手ですよね、本当に。

▲バイきんぐの単独ライブにずっと関わってきた渡辺さん 

――昨年の単独ライブまでは毎年、渡辺さんが関わっていたんですよね。

渡辺 そうですね、小峠さんはボケが欲しいわけじゃないっていうのが、僕がわかっているのでやりやすいんだと思うんですよね。他の作家さんとか、やっぱり自分のボケとか入れたがったりする方とかいるので。そういうのじゃないぞという。

――SMAに所属する芸人さんは、ハリウッドザコシショウさんとほとんど関わりがあると聞いてます。

渡辺 そうですね。恩人ですよ、本当にシショウがいなかったら芸人を辞めていますよ。シショウの芸人としての生き様を見ていたから辞めなかった、みたいなところもありますし。本当にすごい人なので、お笑いに対して。

――ザコシさんとの思い出深いエピソードなどありますか? 

渡辺 僕がピン芸人でやっているというか、前のコンビを解散して、ほぼライブとか何にも出ていないときに何人かで飲んでいた際、けっこう泥酔してたんですかね、シショウが帰り際に僕にぼそっと「お前、お笑いやれ」って言ってくれて。そこからまた僕がライブに出るようになった、みたいなのがありましたけどね。

――そんな一言ぐらいの短い言葉だったんですか。

渡辺 そうですね。

――それで全部わかるというか?

渡辺 それ言われてなかったら辞めていたかもしれないですね。