先月に発売された『L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary「L’Album Complete Box -Remastered Edition-」』。アルバムリマスターに伴い、一般的なリスナーも知っているヒット曲ではなく、アルバム曲やシングルのカップリングにも注目が集まっています。
先日のアリーナツアーにも、チケットを購入して見に行ったミュージシャンの高橋翔(ex. 昆虫キッズ)は、小学4年生の頃に見たアニメ『D・N・A2』でラルクのことを知り、それから中学、高校時代も彼らを追い続け、高校卒業のタイミングくらいでラルクは長い活動休止へ。それから時が経ち、2011年にリリースしたシングル『XXX』の攻めた内容が凄まじく、再びラルクを追いかけるようになった。
音楽家とファンの目線を交えて「L'Arc〜en〜Cielのオススメしたい曲」として、1998年リリースのシングル「DIVE TO BLUE」から、2022年現在までの楽曲のなかから5曲をセレクトしてくれました。ファンは頷いたり、付け加えたり、ツッコんだり、また「HONEY」ぐらいしか知らない方は、新たなラルクの魅力をこれで知ってください!
というわけで、1998年から2015年のL’Arc~en~Cielの知られざる名曲を紹介します!
大ヒットシングルのカップリングにも名曲が!
「Peeping Tom」(1998 : from C/W DIVE TO BLUE)
当時、「DIVE TO BLUE」のシングルを持ってた人は多いでしょう。そうです、あのシングルのカップリング曲です。個人的にめーっちゃ好きなんですこの曲。
カップリング曲というポジションもあるけど、ラルクらしからぬ軽快さ。だけど、hyde曲らしく歌詞に関しては示唆的な部分も多く見受けられますね。毎回、ライブのたびにやってくれと懇願してますが、今回の30周年ライブでも叶わず。
「TIME SLIP」(2000 : from REAL)
90年代を夢中で駆け抜けたラルクにも、00年を前に疲労がピークを迎えます。True(真実)を経てREAL(現実)にたどり着いたラルクの姿は、怒りを纏うざらついたロックバンド。『REAL』は今でも聴き返す本当にカッコいいアルバム。
当時は、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTやBLANKEY JET CITYなど、ガレージ色の強いバンドの台頭も目立っていたので、ラルクも少なからす影響を受けていたんじゃないかなと。CDバブルも終焉の入り口が見えてきた時代で、泥臭いロックバンドが地力を上げてきたなかで、ラルクもご多分に漏れず、がっつりロックアルバムを仕上げてきたのは、その戦いから目を逸らさないという意思表示だったのかなと、今になって思ったり。
そんな『REAL』収録の「TIME SLIP」は、ある種ノスタルジアとの決別を表明したかのようなメッセージに聴こえます
「metropolis 〜android goes to be a deepsleep mix〜」(2000 : from ectomorphed works)
ドラムのユッキーこと、yukihiroさんによるリミックスワーク集。98年以降のシングルC/W〔シングル盤のコンパクトディスクで、メインの曲のほかに収められている曲〕から、ユッキーのリミックスがラインナップされました。当時は正直、ファンの反応は芳しくなかったです。やっぱり新しいシングルが発売されたら、C/Wでも新曲が聴きたいし、リミックスって何がいいのか楽しみ方がわからなかったしね。
「metropolis」は、「winter fall」のC/W曲で、今でもライブ人気が高いです。今回選んだリミックスは「これ、ライブでそのままやってもいいんじゃない?」ってくらいの異常なクオリティ水準の高さを誇っています。