映像・舞台・コンサート、それぞれで違う顔を見せたい
――古川さんにとって、ミュージカルコンサートの位置付けは?
古川 ミュージカルに携わるようになってだいぶ経ちましたが、前回が初めての挑戦でした。アーティスト活動のライブをずっとやっていきたいという思いと同じぐらい、このミュージカルコンサートをずっとやっていきたいという思いでいます。
ミュージカルでさまざまな作品と出会って、いろんな役をやらせていただいていくように、それと並行してこのコンサートも頑張っていきたい。作品、役それぞれの魅力をこのコンサートで膨らませられるように、ミュージカル活動も頑張っていきたいです。
――映像、舞台、そしてコンサート、どんな思いをファンの方に届けたいですか。
古川 新しい面を見せていきたいという思いは、ミュージカルでも映像でもあります。役柄があるのでその役を全うしながら、全部違う顔に見えていてほしいです。舞台は再演、再再演が多くて、今公演中の『エリザベート』のトート役も以前演じていますが、たぶん、これまでと違うトートになっていると思います。
その点、コンサートは役と離れる瞬間があるので、一番お客さんファーストで考えられる場所なのかなと思います。セットリストの選定から打ち合わせに参加させていただいて、自分で作っている感覚もあります。
――前回のコンサートから引き継いでいるところはありますか。
古川 他とは違うものをテーマにしているところでしょうか。例えば、ライブのように歌を披露して、トークをする構成ではなく、前回は全く喋らないで40分歌って、作品の要素を感じてもらえるようにショーアップしました。今回も打ち合わせを進めているうちに次々と売り文句が出てきています。
――売り文句が次々と……。おさらいさせてください。
古川 まず、ミュージカルの歴史をたどります。しかも年代順。そして僕が舞台上で歌ったことがない曲をやります。僕のファンの方にとっては、それも売りではないでしょうか。あとは、けっこう踊ると思います。あれ!? もっとあるはずなんですけど……。売り文句、もうちょっと探しておきます(笑)。
毎日変わる豪華ゲストも見どころ。それぞれの魅力を解説
――コンサートのゲストは明日海りおさん、上原理生さん、大野拓朗さん、木下晴香さん、昆夏美さん、平野綾さん、三浦涼介さん、渡辺大輔さんと今回も豪華ですね。
古川 日毎にゲストが違うので、お客様の期待とゲストの方に合っているものを披露できたらと思っています。三浦(涼介)くんや(大野)拓朗くんとは過去に共演した作品から歌ってほしいと思うでしょうし、(上原)理生くんの回は、『1789 -バスティーユの恋人たち-』で楽屋がずっと一緒だったんですが、仲がいいことがあまり知られていないのでトークが楽しみです。一番、わちゃわちゃする回になるんじゃないかな。本当に素敵な方なので、終始、理生くんに甘えていると思います。
平野(綾)さんは、『レディ・ベス』で僕がフェリペをやったときに主役としてのパフォーマンスがすごくて、同い年ですけど刺激をいただいている一人です。『モーツァルト!』で僕が初めて帝国劇場で主演させていただいだときも支えてくれて、板の上で助けてもらったことがたくさんあるので、今回はお芝居を離れてコンサートの場でご一緒してみたいと思いました。昆(夏美)さんは、2作ぐらい共演しましたが一緒には歌えていないので、この機会にぜひ! という思いです。いつも『オン・マイ・オウン』を聞いて、素敵な声だなって思っています。
明日海(りお)さんは前回が初めてでしたが、ご一緒してみて“もっとコラボしたい”と思いました。渡辺大輔くんは一番仲がいい人です。『テニスの王子様』から15年の付き合いになるので、ここはもう間違いない! 木下(晴香)さんとは一緒にやれる曲がたくさんあるので、前回だけでは時間が足りなかったんです。もっとご一緒できたらという思いで今回もお声がけしました。
――前回、ゲストの方から学んだことなどはありましたか。
古川 本当に素晴らしい方々にご出演いただいて、発見ばかりでした。仲の良いメンズのゲストたちは尊敬もしていますが、ライバルでもあります。でも、それをとっぱらって、学ぼうというより楽しもうという意識のほうが強かったと思います。
あとはトークのときは基本的に焦っていて、間が怖くてずっと喋ってしまったので、次は“トークを頑張らないと!”と思っています。いろんな人とフラットに話すことはすごく難しいですが、もてなすホストとして、皆さんに同じように楽しんでもらいたいと思ってます。……って本気の反省を話してしまいました(笑)。