ウルフくんの線はすべてアナログで描いてます
――本間さんがウルフくんを描くうえで大切にしてることってなんでしょうか?
本間 一番は線を大切にしてます。ウルフくんってパソコンで描いてると思われがちなんですけど、線は0.3ミリのシャーペンで全部描いてるんですよ。
――えっ! アナログなんですか!
本間 そうなんです。
――今もすべてですか?
本間 はい、今もです。ツイッターに上げてるイラストは全部シャーペンで描いてます。太い線は細い線を積み重ねて太くしてます。アナログにはこだわりがあって、優しいイラストを描くという点ではアナログが強いと思っているんですよ。線は一本一本、丁寧に描いてます。
――その線画を取り込んで、パソコンで色付けしてるということですか?
本間 はい、そうです。
――ちなみに、ウルフくんを1体描くのにどれくらいかかるんですか?
本間 ものによるんですけど……。ツイッターのアイコンになってる太い線のウルフくんは3時間かかりました。
――3時間! アナログということは原画があるんですか?
本間 あります。コピー用紙に描いてます。全部ファイリングして大事にとってありますね。
――それは財産ですね。
本間 アナログの線の温かみっていうのを一番大事にしてますね。アナログで描いたほうが細かいディテールだったりとか、シュールさが出しやすいですね。
――なるほど。本間さんの絵って1体1体、全部違うような「ゆらぎ」があると感じてたんですが、それはアナログだから出るものだったんですね。
本間 そうかもしれません。
――本間さんはイラストだけでなく、ウルフくんのぬいぐるみを作ったりもしてらっしゃいますが、表現の違いってあるんでしょうか?
本間 なんでしょう……。あまり考えたことないですね(笑)。ただ、このぬいぐるみ、一方向から見ないとおかしいんですよ。半立体というか。
――本当だ!
本間 スヌーピーとか、クレヨンしんちゃんとかって、平面だと横向きなんですけど、立体にすると正面向きになるんですよ。ウルフくんはそれを許さず、立体でも横向きにしてます(笑)。
――二次元をそのまま立体化してる(笑)。
本間 こうすると、よりシュールに見えるんですよね。
――縫い物も小さい頃からお好きだったんですか?
本間 大好きでしたね。いろんな裁縫をやりました。絵や裁縫だけじゃなく、作ること全般が好きなんですよね。樹脂粘土こねてみたりビーズ(アクセサリー)やってみたり、編み物に羊毛フェルト、材質を問わずなんでも作ってました。
――すごい! 好きでないとそこまでできないですね。