半年ぶりにAMEFURASSHIのライブへ

2020年から2021年にかけての約100週間、僕はこのNewsCrunchで『毎週アメフラっシ!』という連載を担当してきた。

毎週、記事をアップしなければならないのでライブ、リリースイベントはもちろん、番組の収録にまでお邪魔して密着取材を続けてきた。本当に毎週、彼女たちに会っているレベルだった。

その連載が終わっても、2ヶ月に1回ぐらいのペースで取材を続けてきたのだが、昨年の秋を最後にちょっと縁遠くなってしまった。

連載を始める前も、ももクロ(ももいろクローバーZ)の現場などで年に3~4回はパフォーマンスを見てきたので、半年近くブランクができるのは、結成以来はじめてのことになる。

別に興味がなくなって追わなくなったわけではない。いろいろと規制が解除され、ライブやイベントの数がコロナ前の状況に戻りつつあり、スケジュールが調整しにくくなったこと、AMEFURASSHIの単独ライブがしばらくなかったこと……いろいろあるけれども、やっぱり半年も足を運ばなかったことには、申し訳なさしか感じない。

そんなこともあり、春ツアー取材のお誘いがあったときには「行きます! 昼も夜も!」と二つ返事で参加を表明した。なぜか東京公演の日は一日中予定が空いていたので、しっかりと腰を据えて取材させていただくことにした。

そして、のちのち気がつくのである。東京でツアー千秋楽が開催される3月10日が金曜日、つまり平日である、ということを。なるほど、僕のスケジュールが空いているはずである(ちなみに翌日からの週末は複数のアイドルイベントの取材が……)。

ん? ということは、昼の部って平日の午後3時スタートになるのか。夜の部のチケットは完売したようだが、さすがに平日の昼間では集客は難しい。大丈夫なんだろうか?

いささかの不安をおぼえながら会場入りすると、フロアには結構な数の観客が。オールスタンディングで座席があるわけではないので、何割の入りかは判別しにくいが、二階席から眺めた印象だと「うっすら満員」という感じ。なかなかの動員力である。

昨年、開催されたAMEFURASSHIのライブは、どれもこれも完成度が高いものだった。ももいろクローバーZのベルーナドームコンサートでのオープニングアクトを含めて、誰が見ても充実ぶりがほとばしるステージばかりだった。

単独ライブでは映像や照明にも凝りまくり、それらの派手な演出にも負けない、生身のパフォーマンスで観客を沸かせた。

その印象が強かったのだが、この日のステージにはそういった装飾は見受けられない。今まではツアータイトルにもメッセージやテーマが盛り込まれていたのだが、今回はあっさりと『Spring』のみ。

久々のライブをフラットに楽しもうと、大阪と名古屋でのツアー情報をシャットアウトして臨んでいたので、いささか面食らってしまった。