肖像権ビジネスは、セントラル・リーグとの連携も進む

私の場合、PLMとの接点はあくまでも中継映像に限られていますので、PLMが行っているほかの取り組みについては詳しく説明することはできませんが、ホームページを見てみると、リーグビジネスの経験を生かして、事業の幅を拡げています。

たとえば、他競技を含めたスポーツビジネス向けのコンサルティングを行ったり、スポーツビジネスに就職したい人を支援する業務を行ったり、アスリートのマネジメントを行ったりと、アグレッシブに取り組んでいるようです。このあたりは、IT系の親会社が参画しているのが強みになっているように思います。

こうしてPLMの話を取り上げると、プロ野球ファンのなかには「セ・リーグはどうなっているの?」と気になる方がいるかもしれません。

正直なところ、私は現役時代からパ・リーグ一筋で、かつライオンズ以外の球団のことは詳しくわからない部分があります。でも、セとパの間で意思統一がまったくなく、お互いにバラバラということは決してないと思っています。

たとえば、ライツビジネスのうちコンピュータゲームやトレーディングカードといった肖像権に関することは、すでにNPBが12球団のとりまとめ役になって推進するようになっています。

ただセ・リーグの場合は、親会社がマスメディア企業というチームもありますし、地元テレビ局との関係性を大切にし、あえて自前で中継映像を制作していないチームもあります。そのため、現在のところは映像コンテンツでリーグビジネスを展開していく形になっていないのは事実です。

将来どのような形になっていくのか断言することはできませんが、パ・リーグ6球団がまとまることでビジネス領域を拡大したのと同じように、セ・パ12球団がビジネスの上でもさらに結びつきを強めていくことで、さらなる収益拡大が目指せる可能性はあるのではないかと思います。

さて、私が現在取り組んでいる映像コンテンツについての状況はある程度おわかりいただけたかと思います。次回はさらに踏み込んで、私が所属するリレーション・メディアグループの「1年間のサイクル」や、「1日のタイムスケジュール」を紹介していこうと思います。

『球団職員の世界』は次回3/27(金)更新予定です、お楽しみに。