動画投稿のきっかけは同世代YouTuber

――続いて、YouTube活動についてお伺いします。自分で動画を投稿する前に見ていたYouTuberさんはいますか?

東堂 いろいろな方を見ていたんです。それこそHIKAKINさん、はじめしゃちょーさん、ヒカルさん、今は活動休止してしまいましたけど、ヴァンゆんさんとか……。大御所の方はほとんど見ていましたね。

――動画を制作するにあたって参考にした方はいるんですか?

東堂 うーん……参考にした方はいないですね。とりあえず、自分のやりたいものを投稿したい!って感じで始めたので。

ただ、きっかけはあります。ヒカルさんの動画を見ていたときに「8月、本気でYouTubeやります!」といった趣旨の投稿を目にしたんです。その後、9月1日に投稿された動画をみたら「すごくいい夏でした!」ということをおっしゃられていまして。「8月、YouTubeで毎日投稿を本気でやり切って、いい夏を過ごせた」と。

会社勤務の人って、基本的に8月に夏休みがあるじゃないですか。私もちょうど仕事が落ち着く時期でもあったんです。なので、お休みの日はボーっとしながら過ごしたんです。でも、9月1日のヒカルさんの動画を見て“私の夏ってなんだったんだろう……”って。

同世代のこの人はこんなにもファンがいて、何かに全力で取り組まれた1か月があった。はたまた仕事だけして、何も爪痕を残すこともなく、課せられたことだけを淡々とこなして、休みの日は何もしなかった自分……。いい夏だったかと聞かれたら「よくわからない」としか言えない日々だった。この違いはなんだろう? というところから、「私も熱く生きたい!」「何かに一生懸命になってみたい!」と思ったのが動画投稿のきっかけです。

――動画投稿のきっかけはヒカルさんだったんですね。どういうジャンルの動画を投稿していこうと考えていましたか?

東堂 正直、考えなかったです。私がコンテンツ化できるものって、そんなにないと思うんです。人よりも尖ったスキルがあるかと言われたら、ないですし。だったら、等身大の自分の日常を出したいなと思いました。どうせ、誰もみないと思っていましたし(笑)。

――記念すべき1本目の動画ですが、現在では59万回再生されています。当時の反響はどうでしたか?

東堂 それが、動画をUPした直後は全く数字が伸びなくて。1日に5~6回見られているかなーというくらいでした。今も動画に出演してくれる日向翼(@hyuga_tsubasa7)っていう友達と自分、あとはたまたま誰かが見てくれるんだろうなって状態で。やっぱりYouTubeって難しいんだなぁ……と感じた瞬間でした。でも、それでもいいと思っていました。自己満足で始めたことだったので!

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――最初はそんな状況だったんですね。それが今では登録者数10万人が目前に迫っています。自己満足で始めたとはいえ、多くの方が「OL毒女ちゃん」の動画を見ています。心境はいかがでしょうか?

東堂 まさかこんなに多くの方に見ていただけるとは……! 本当に感謝しかないです。自分のことながら「なんでこの人、こんなに動画みられているの?」と思っているくらいなので(笑)。

――OLとして働きながら、動画投稿もする二刀流で活動をされていますが、動画を作るのキツいなぁって思ったことはないんですか?

東堂 それは全くないですね。「自分が撮りたいタイミングで、撮りたいものを撮る」っていうのが「OL毒女ちゃん」というチャンネルを立ち上げるときに自分と決めたルールなんです。

「自分の本業を疎かにして動画を投稿する」ということだけは、絶対にないようにって。たまたまたくさんの方に見てもらえて、チャンスをもらっているだけ。「今この瞬間しかない」っていうことだけは、ずっと自分の胸に刻んで活動しています。この気持ちだけは揺るがないように1年間活動してきました。

――そうやって信念をもって続けてきた動画が人気になり、先日開催されたオフ会には400人も集まったそうですね。ファンの方と同じ時間を過ごして、いかがでしたか?

東堂 すごく新鮮な気持ちでした。動画のコメント欄などで「ファンです!」と言ってくださる方は見ていたのですが、実際にファンの方と触れ合う機会は今までなかったので。来てくれるのかなとドキドキだったんですけど、たくさんの方が足を運んでくださって、本当にうれしかったです。

――男女比ってどれくらいだったんですか?

東堂 男女比を出せないくらい圧倒的に女性が多かったです。私の動画を見てくださっている方って、24~35歳が一番多くて、次に34~45歳なんです。会場に来てくださったのも見た感じそれくらいの年齢の方が多かったですかね。

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――やはり同世代に近い人たちに支持されているんですね。ちなみにチャンネル名の「OL毒女ちゃん」ってどうやって決まったんですか?

東堂 最初は「OL毒女ちゃん」じゃなかったんですよ。飼っている犬の名前にちなんだチャンネル名で長めのをつけた気がするんですけど……思い出せない(苦笑)。でも“長いな”って自分でも思って、もっと短いのにしようと。

まず、自分はOL。そしてOLの中でも私はなんだ? と考えたときに独身でもあるし、友達がいない独りぼっちだし、毒も吐くし……って自分を分解していったんです。共通している言葉が「どく」だなと思いまして。

「独」と「毒」どっちが強いかな? 自分に合っているほうはどっちかなって考えたら、圧倒的に「毒」だなと。それでOLの毒を吐く女ということで「OL毒女ちゃん」が誕生しました。

――誰かに「毒を吐くよね」って言われたわけではないんですね(笑)。でも、結果的に変えて成功でしたね。

東堂 はい。全部自己分析をした結果です(笑)。私らしさも出て、気に入っています。