子どもに嘘をつかれるのが「すごくショック」

――板尾さんは先日のイベントで、子どもたちに自分自身の経験を伝えられるようなものを作りたいとおっしゃっていましたね。次の世代のこととかを考えられているのですか?

鳥飼 わぁ、すごくいいですね。

板尾 考え始めたのは子どもができてからですね。振り返ってみると、自分より上にいろんな人がいたから今の自分がいるって感じるし……なんとか次の世代につなげられるように……自然とそういうふうに思うようになりましたね。

鳥飼 お子さんはおいくつなんですか。

板尾 11歳になりました。親が引っ張っていくことも、ある程度は必要でしょうけど、その引っ張り方は大事だと思います。ピンと張るとよくないので、ちょっと緩めながら引っ張っていく感じ。

鳥飼 一応、綱はついているみたいな。

板尾 ある程度はね。どこで離すかっていうのもあるし、自分の子どもはまだ離してないですけど……でも、あまり強くは引かないように、ちょっと緩めたり。もちろん引くときもありますけどね。

鳥飼 うちは息子が中3なのですが、11歳の頃はむちゃくちゃ仲悪かったです。男の子っていうのもあるけど、嘘をつき始めたんですよ。私、嘘つかれるのが本当にイヤで。「宿題をやっている」と言うのに実際はやっていなくて、それで激怒しちゃって、信頼関係がなくなっていたんです。

でも問い詰めたら、息子は息子で「お母さんのことは好きでも嫌いでもない」と言って(笑)。それを聞いたとき、少し楽になったんですよね。そこからもう3~4年とか経って、今はすごく楽。本人も別人なんですよね。あと、思春期もあるじゃないですか。それでも私にとっては子どもだし……どう接したらいいんだろう、というのは悩みましたね。

板尾 僕は娘なんですけど、いまだに正解はわかんないですね、異性の子どもについての接し方は。うちの子はまだ鳥飼さんのお子さんに比べたら小さい、まだ別人になったとは感じないかな。男の子どもがいないので、ちょっとなんとも言えないですが……。でも、やっぱり母親は似ている部分がありますね。うちの妻も嘘をつかれるのがすごくイヤで、娘が嘘をついたらすごく怒りますもん。

鳥飼 すごくショックなんですよ。

板尾 僕的には、逃れたいから嘘つくんやろうなって思っちゃうんですよね。子どもは嘘をつくしか逃げ道がないから。僕は嘘をつくようになったら、ちょっと賢くなったなと思っちゃうんですよね。

鳥飼 息子の父親もまったく同じことを言います。頭いいじゃんって。

板尾 そうなんですよ。そういう面もあると思って、僕は冷静に見ているし、あまり怒らない。できるだけ子どもの味方をしてあげるようにします。

鳥飼 うーん、わかるんですけど、内心は“自分ばっかりズルい!”と奥さまは思ってるかもしれない(笑)。

板尾 全く同じこと言われますね、ズルいって(笑)。

鳥飼 (笑)。

板尾 でも、これは絶対おかしいっていうことは譲らないですよ。これはあなたが悪いけど、あの言い方はお母さんがおかしいね、とか。なぜそう言われたかっていうことをちゃんと伝えますね。でも、結果的に怒られるようなことをしたとしても、気持ちがあってしたことに対しては、ちゃんとわかってあげるとか。「お父さんもそういう失敗したことあるよ」って伝えてあげるのは大事かなと思います。

鳥飼 そうですね。そういう人がいないと、逃げ道がないですもんね。

板尾 でも、ちゃんと厳しいことを言ってくれる母親も必要だと思うので……そのバランスが難しいですよね。

▲子どもに嘘をつかれるのが「すごくショック」でした

――ご自身のような仕事をしたいとお子さんが言い出したら、鳥飼さんはどうしますか?

鳥飼 うまくやってくれ〜と思います、売れたらでかいですから(笑)。でも、絶対ならないと思いますね。息子はすごく真面目でリスクヘッジが強いので。

板尾 鳥飼さんが描いた漫画も読まれたりするんですか?

鳥飼 一切読まないです。『鬼滅の刃』を読んだくらいで、あまり漫画は読んでいないですね。映画とかは好きみたいです。あとはゲームですね。休日は10時間以上パソコンでゲームしています。板尾さんは、娘さんが芸人になりたいと言ったらどうしますか。

板尾 いいですけどね。まぁ親として本心は、芸能界はやめといたほうがええんちゃうかなとは思いますけど。うまくいく可能性のほうが低いので、あまりおすすめはしないかな。僕も生まれ変わったら、芸人はやらないと思うし(笑)。

鳥飼 え、そうなんですか!?

板尾 一度夢は叶ったし、違うことをやりたいですね。特に何ってないですけど、でも芸能界じゃない、例えばスポーツとか、勉強して大学に入って固い仕事に就くとか。全然違うことをやりたいです。

鳥飼 私は会社とか組織のなかでの活動ができると思えないし、やっぱり漫画くらいしかやれることないかなって思います。

≫≫≫ 二人が作品づくりへの向き合い方を語る「板尾と漫画家-鳥飼茜-」後編は8月25日に公開予定です。お楽しみに!


<イベント情報>
関西演劇祭 2023
日程:2023年11月11日(土)~19日(日) ※休演日あり
場所:COOL JAPAN PARK OSAKA SS ホール(大阪市中央区大阪城3-6)
参加劇団:Artist Unit イカスケ / 演劇 組織 KIMYO / 餓鬼 の断食 劇団イン・ノート / 劇団FAX / バイク劇団バイク / PandA / MousePiece ree / 無名劇団 / ヨルノサンポ団