新たなライバル、ジェイク・リーとの対峙

このオカダ戦から1ヵ月も経たない3月19日、清宮は横浜武道館でまたまた大勝負を迎える。前年2022年末で全日本プロレスからフリーになり、元日の日本武道館でNOAHに宣戦布告したジェイク・リーの挑戦を受けてのGHC王座防衛戦だ。

▲2023年のGHCヘビー級選手権を回顧する

全日本プロレスで2019年の『王道トーナメント』、2021年の『チャンピオン・カーニバル』に優勝し、三冠ヘビー級王座を2度戴冠しているジェイクが「お前がベルトを持っていても、これ以上、何も生まれない。俺が新しいビジネスモデルになって、もっともっとNOAHを潤わせてやる。お前がやっていることを否定しているわけじゃない。ただ、今のお前にベルトは重荷なんだよ」と清宮に挑戦を迫ってきたのだ。

NOAHのプロレスはスピーディーで、多彩なテクニックの攻防というイメージがあるが、全日本育ちのジェイクは192㎝、110㎏の大きな体を生かした大きなプロレス……相手のスピードに左右されない独特の間合いでの戦い方をする。結論から言えば、清宮はそんなジェイクに呑み込まれて負けてしまった。

「NOAHと全日本という根っこの違いは感じなかったですね。ベースとしているものは、むしろ近いんじゃないかと思いましたし、プロレスの基本というものは一緒なんだと思いました。でもリズム、試合の速さ、間だったり、すべてが今まで感じてきたことがないスタイルだったので、新鮮でしたね。

それまで大きい選手と試合をしたことがあまりなかったんですけど、例えば足を一点で攻めるとか、そういうのをずっと学んできていたので、いずれ大きい人と当たったときには“こうしよう”“ああしよう”というイメージはあって、それを実践した日だったので、自分としてはひとつ掴めたものはあったかなと」

さらに、ジェイクについては遺恨も因縁もなしにこう語る。

「試合をしていて、やりがいを感じています。あれだけ体が大きい人はNOAHでは珍しいですし、ホントにジェイク選手の試合の組み立て方とか、考え方とか……日々戦っていて“ああ、こう行くんだ!”って思うこともありますし、試合をやっていて楽しいっていう気持ちもありますね。もっと何回も対戦していきたい。ベルトを落としているので、そこはシングルでジェイク選手に借りを返さないといけないと思っています」

▲2024年は清宮にとって勝負の年になる

清宮にとってオカダ・カズチカ、ジェイク・リーは2024年にリベンジしなければならない相手である。

『清宮海斗のROAD TO 1.2』は、次回12月15日(金)更新予定です。お楽しみに!!