2023年、世界の舞台に浦和レッズが帰ってきた!
時は流れて2023年。レッズは史上最強のDFラインを誇りアジアを制しました。(そこまでのストーリーは過去のコラムで)
しかも、スコルジャ監督は就任直後。ここまでの急場凌ぎのチームでなく、ここから攻撃の組織力を積み上げて、今度こそベストのメンバーで欧州王者に世界に挑むんだ。そう誓ったシーズンは、公式戦シーズン60試合を戦い抜く歴代のレッズのなかでも、類を見ないほどの過密日程。選手は摩耗していきました。
2007年のチームと違い、今年のチームの選手のほとんどはエリートではありません。学生時代から代表歴を重ねた選手は少なく、なんとかプロになれたと言えるような選手も少なくありません。
怪我人が多く、また最後までリーグ優勝を争ったため、戦術的な上積みは困難を極め、精神的な負担も大きかったように思えます。
そのなかでも別格の守備力を持ちながら、パス回しが滞れば前線に抜け出し、ロングボールを全て競り勝ってしまう酒井宏樹選手は、後ろからのポゼッションがなかなか機能しないチームにおいて、相手のプレッシング戦術を個のチート能力で無にしてしまえるため休むことができず、クラブW杯には出場できるコンディションではなくなってしまいました。
またしてもレッズは、ベストなコンディションで世界に挑むことはできません。
それでも大原の練習場には多くのサポーターが集まり、熱い応援で開催地のサウジアラビアへ旅立つ選手たちを奮い立たせます。
🇯🇵FROM URAWA TO THE WORLD🌏
— 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) December 10, 2023
𝙉𝙀𝙓𝙏 𝙈𝘼𝙏𝘾𝙃#ClubWC 2nd Round
vs Club León(MEX)
🗓️12/15(Fri)
🕖17:30/🕘23:30(Japan time)
📍Prince Abdullah Al-Faisal Stadium#ClubWC浦和広報#urawareds #浦和レッズ #WeareREDS #負けたままじゃ終われない pic.twitter.com/cB9HsvWSxg
初戦の相手はクラブ・レオン(北中米王者)。
しかし見られません。
この試合で一番満身創痍なのはFIFAのサーバーでした。初めてクラブW杯に挑んだ16年前ではありえないことですが、テレビでの放送もないためサーバーが落ちると見る術がありません。
僕はマネージャーを憎みました。
「サウジに行ってたら見られたのに!!!」
じつは、マネージャーはクラブW杯を見に行きたいという僕を
「テレビの仕事が入っている」
という理由で拒否したのです!!
「テレビは相方1人でも笑いを取れると思うんです!」
と反論したらマネージャーにちゃんと怒られました。
「レッズサポーターはサウジにもたくさん行くから、すがやさんなしでも戦えます!!」
……あれ? マネージャーって浦和サポだっけ?
そんなことがあって僕が不貞腐れて寝ているあいだに、クラブ・レオンを倒したレッズは、ついに2度目の欧州王者への挑戦権を得たのです!!
〇【Inside Reds】クラブ・レオン戦に勝利!FIFAクラブワールドカップ2023に臨むチームに密着 Vol.2[浦和レッズ公式チャンネル]
マンチェスター・シティは昨年3冠を達成するなど、サッカーの歴史上でも最強クラスのチームです。
あの日のミランよりも、W杯で日本と戦ったスペインやドイツよりも明確に強い。
一方、初めてレッズがミランに挑んだ日から、日本サッカーは長足の進歩を遂げ、若くて有望な選手は次々と海外に挑戦をするようになりました。
昔のような代表選手がズラリと並ぶようなチームは日本にはありません。(ヴィッセル神戸という特殊な例はありますが)レッズだってそう。
初めて世界に挑んだ、あのときに誓った最強レッズのリベンジの絵とは違うかもしれませんが、僕は今のレッズが大好きで、このチームで世界に挑む姿を見守りたい(酒井選手だけはフルコンディションでいてほしかったけど)。
「長年の悔しさをこのチームで晴らすんだ」と熱い思いで夜中に起きました。