10年以上も結果が出せなかったのに続けられた理由
――ラジオ『最果てのセンセイ!』が人気急上昇中です。お互い好きなことを話せる場所になっているんじゃないですか。
前田:確かにそうですね。今までは、この1週間で起きたオタ活のことを話す場所がなかったんですけど、話せる場所があるというのはいいですね。
大山:芸人さんがよくラジオのことを「ホーム」と言いますけど……。
前田:相方にとっては完全に「アウェイ」です。
――リスナーからイジられたり、アンチが出てきたりしていますよね(笑)。
大山:こいつが煽るからいけないんですよ!
――ラジオがネタに良い影響をおよぼしていることはありますか?
前田:自覚はないですし、ネタも良くなったとは思わないですけど、ただ体感としてウケやすくなっているとは思います。
大山:ラジオで人柄を知ってもらえたのが大きいかもしれないですね。
前田:今までだったら、劇場でウケても客票が入らないことが多かったんですけど、ラジオを始めてから露骨に票数が入るようになりました。
――コンビとしてのターニングポイントとなる出来事があれば教えてください。
大山:本当に10年以上、なんの結果も出していなかったんで、よく「なんで続けてんの?」と言われていたんですよ。なぜ続けられたかと言うと、お互いお笑いが2番目とか3番目に位置しているからなんです。二人とも趣味に逃げているから、お笑いの結果が気にならなさすぎない。お笑いだけに集中していたら、たぶん折れていたんじゃないですかね。
前田:M-1に憧れて芸人になっていたら、たぶん3~4年目でやめていたと思います。『AKBINGO!』に憧れていたから続けられたんだと思います。
――(笑)。
前田:僕は、芸人としてのターニングポイントは何もないんですけど、オタクとしてのターニングポイントとしては、『アメト――ク!』(テレビ朝日系)に出たときに、櫻坂46が好きだと話したら、オタク仲間がいっぱいできたことです。一晩で6000人ぐらいオタクからフォローされて、いっぱいDMも来て、会場でも話しかけられるようになりました。
相席山添に「どうなるかわかっていますよね?」
――ここからは、それぞれのことをお聞きしたいです。前田さんは推しの武元さんのどこに魅力を感じたんですか?
前田:正直、顔ですね。あと、初めて認知してくれたのも大きかったです。初めて認知された日、僕は「いきなりステーキ」を食べに行きました。“オタクってテンションが上がると、ステーキを食いに行くんだ!”と思いましたね。
大山:そんなことないだろ。お前だけだよ。
――握手会などで言われてうれしかったことや印象的だったことは?
前田:最近だと、M-1の準々決勝のワイルドカードに投票してくれたことです。あと、(武元は)明るい子なので、握手会に行ったら「ヤッホー!」みたいな感じなんですけど、『アメト――ク!』で僕の存在を知ってくれたのか、それ以降は、挨拶が「お疲れさまです」に変わって……。
ただのオタクの1人にすぎなかった僕が、売れてはないけど業界の先輩だと知って、しっかり挨拶をしてくれるようになりました(笑)。そこは優越感もあるし、寂しい部分もあるというか……。
――武元さんはバラエティーでも活躍中です。共演している芸人さんに対して、どう思っているんですか?
前田:ムカついてます。
――(笑)。武元さんは、相席スタートの山添寛さんと共演されている印象があります。許せないエピソードなどありますか?
前田:櫻坂46がフランスでライブをしたとき、番組内でお土産を渡すために、(武元が山添に)モナリザのライターをプレゼントしたのに、それを山添さんが捨てたんですよ! 山添さんが空港でライターを3つ持っていたらしいんですけど、2つだったら飛行機に持ち込めると。その3つから、武元さんのやつを捨てたらしくて。
大山:オイルが切れたからでしょ。使い捨てだったし、しょうがないよ。
前田:それで僕はブチギレまして。山添さんにLINEで「どうなるかわかっていますよね?」と警告しました。
――警告!(笑) そんな武元さんとリモートで共演されたんですよね?
前田:そうですね。でも、僕のことを危険だと思ったのか、挨拶もさせてもらえませんでした。隣のスタジオで撮影をしていたのでドキドキしていたら、(収録後に)スタッフさんがレッドブルとウィダーinゼリーを渡してきて、そのままタクシーに押し込まれました。
――(笑)。『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)では、同じく推しがいる日向坂46さんとも共演されました。
前田:収録前、僕だけディレクターさんに個別で呼びだされて「抱きついたりするのはやめてくだい」と言われました。
大山:やるわけないのに(笑)。