ジェイアウォーズでジェフに珍悲劇が
翌シーズン、チームはエスナイデル監督を招聘。エスナイデルは食事の面から改革を行います。
「肉の脂身を全てカットし、素焼きでお願いします。豚肉は一切なし。パスタはゆでるだけで大丈夫です。ソースはなしで、粉チーズとタバスコだけを置いてください。フルーツ、ドライフルーツ、ナッツ、ヨーグルトは用意してほしいです」
と、絶対に美味しくないけどアスリート向きの料理を指示。米も玄米に。食事が完全に娯楽ではなくなったジェフは、圧倒的な運動量でめちゃくちゃリスクを冒す、見ている分にはめちゃくちゃ面白いサッカー。
超ハイラインで超アグレッシブなフットボール! 結構なペースで前に出過ぎたキーパーの上は越されるけど、魅力的でした。
この年6位でプレーオフに進出するも、敗退。昇格を逃すと、より完成度の高まったはずの2018年。エスナイデル体制2年目!
ハイラインが攻略されて、J2ワースト2の失点数を叩き出すなど14位でシーズンを終えました。ハイラインって、嘘みたいに足の速いセンターバックがいないと無理なんだな、と教えてくれたエスナイデル監督。
ちなみに、翌シーズン早々にエスナイデル監督は解任されて、ジェフも17位でギリギリ残留を果たしました。
そして、翌シーズンからはエスナイデル監督の対極とも言える尹晶煥監督を招いて、安定感のあるサッカーを目指していました。この試行錯誤ぶり。レッズサポーター的にはシンパシーを感じる部分もありますな。
余談ですが、エスナイデルは後々、残留争いをするレノファ山口の監督にシーズン途中で就任して、サッカー界をざわつかせたのですが、食事改革はせず、普通のサッカーをしていたので、ジェフの魔力がエスナイデルに超偏ったサッカーをさせた可能性もあります。
さて、尹晶煥体制2年目の2021年。闘うチームとなったジェフには、こんな事件が起こります。
それはシーズン終了後の表彰式、ジェイアウォーズでの出来事です。いろいろな表彰があるなかで、J2のフェアプレー賞の表彰の時間になりました。
これはファール数やイエローカード、レッドカードの数を数値化して、ある一定の水準よりも少なかったチームをフェアプレーチーム賞として表彰。賞金もあるのですが、なんと! この年のJ2リーグ。ジェフ以外の21チーム全てのクラブが受賞したのです。ジェフが可哀想!!
ここまでいくと、もう嘘ついてでもジェフもフェアプレー仲間に入れてあげるのが本当のフェアプレーなんじゃないの!?
さて、そんな珍事件に事欠かないジェフですが、今年は昇格の可能性を秘めています。昨年も昇格プレーオフに進出したチームを軸にかなりリソースを割いて、今年に勝負を賭ける覚悟で補強したジェフは現在6位。自動昇格は難しいけど、プレーオフでの昇格は射程圏です。久しぶりのJ1昇格なるのか、目が離せません!!