海外で見たカッコいいスタジアムたち
さて、そんな感覚の僕が海外で好きだったスタジアムの一つは、ロシアの『ルジニキ・スタジアム』でした。
ルジニキはロシアのナショナルスタジアム。日本でいう旧国立競技場に近いイメージですかね。建築物としてめちゃくちゃカッコいい。
ロシアのスタジアムは、彫刻のようなものがそこかしこにデザインされているのですが、ルジニキはスタジアムの規模感と、築年数も相まって観光名所に行ったような異国情緒と歴史を感じられるスタジアムでした。ロシアのスタジアムはどこも川沿いにあって、それも歩いてて気持ち良かったですね。
余談ですが、ロシアでは、W杯規格にないスタジアムを魔改造で観客席を追加した(ゴール裏の後ろに、仮設スタンドを鉄骨で無理くり建てた)『エカテリンブルク・アリーナ』も良かったです。これを良いと思ってしまうのはかなり変かもしれません。
なんせ無骨どころじゃない。スタジアムの外に座席がある鉄骨が自立している、だけ。昔、中東アウェーの試合をテレビで見ると(オマーンかな?)、スタジアムの外に巨大な丘というか岩があって、その上に座って子どもたちが試合を見ているというのがあったけど、ニュアンス的にはそれと同じ。
「これスタジアムの席としてチケット売っていいのか?」という無茶苦茶なデザイン。こういうのも日本では有り得なくて良きです。そういえば昔の三ツ沢も、後ろのマンションのベランダから住人が見ていましたね。
アラブ系は新築っぽいスタジアムが多いのですが、中でもアジアカップで行ったUAEの『ハッザビーンザイードスタジアム』は、デザインが独創的でした。 外観は、ヤシの木をイメージした菱形のパネルが波打つように並んでいて、夜はアルアインカラーの紫に光るのですが、昼も夜もとても美しい。
さらに内観もツボ! 観客席が波打っていて、こじんまりしているけど2層、3層になってるエリアや、VIPルームと思われるエリアも白い石作り風でおしゃれ。横浜F・マリノスサポーター的には嫌な思い出が強いのかな……。僕にはイランを倒した思い出の地です。
さて、同じくオイルマネーが豊かで、UAEとは信じられないほど仲が悪いカタールにも、たくさんの美しいスタジアムがありました。
外観はカタールの伝統的なテント家屋のようなデザイン、内装をカタールの伝統的な模様にしている『アルバイトスタジアム』。そしてW杯決勝も開催された『ルサイルスタジアム』。外観はイスラムっぽい華やかさがありますね。そして、中はもうめちゃくちゃデカかった。キャパ9万人規模は初体験だったので、興奮しました。
なんせ僕は『カンプ・ノウ』とか『ベルナベウ』とか『サンシーロ』とか『マラカナン』とかは行ったことがない、W杯ウォッチャーなので。上記の名スタジアムもいつか絶対いきたいですけどね。
あとはEURO2004で見た、ポルトガルのゴール裏がデカい岩石のスタジアム。「何を言ってるんだ?」と思うかもしれないけど、本当にデカい岩石なんです。
さて、そして一番好きだったスタジアムは『974スタジアム』。カラフルで可愛すぎる!! 海沿いにあるスタジアムで、障害物がないので、遠くからでもよく見えて、街中を散歩してて見える度にテンションが上がりました。
輸送に使うコンテナを974台積み上げて作ったそうで、W杯後には解体してコンテナとしてバラバラに海に出るスタジアム、とのことで、W杯が終わったら見られなくなる儚さも含めてめちゃくちゃ好きでした。
ただ、これ余談なんですが、まだこのままの姿で海沿いに放置されているらしいです。解体するのが、面倒くさくなっちゃったんですかね(笑)。
ちなみに、思い出があるのは、日本代表がドイツとスペインを倒した『ハリーファ国際スタジアム』なんですが、カタールW杯唯一の陸上トラックがある、という最悪の環境。
そのせいで浅野選手が得点後にゴール裏のサポーターのほうに走ろうとしたけど、「遠っ!!」ってなったのか、急きょ右折してしまったので、ここは聖地ではあるけどスタジアムとしては好きじゃないです(苦笑)。