毎回完璧に台本を頭に入れていたあのちゃん 

「窮屈な世の中を私達がゆるめるもん!」というコンセプトのアイドルグループ、ゆるめるモ!。本人も隠してないので、別に大丈夫だと思うが、かつて、あのちゃんが所属していたグループだ。

たいして仲良くないので距離感でいうと「あのさん」なのだが、さすがに違和感があるので「あのちゃん」と呼ばせてもらう。あと僕は、あのちゃんを意識して一人称を僕にしているわけでは、決してない。

2016年-2019年頃まで『ゆるめるモ!の笑えるモ?』という番組を担当させてもらったのだが、僕はその番組内で恐れ多くも、あのちゃんを含むメンバーが実演する、コントの台本を書いていた。あのちゃんは当時から、独特のオーラを放っていたので、芸人さんでもコント作家でもない、僕のような分際が書いたコントをやるのは嫌だろうな、と思っていた。

しかし、あのちゃんは、毎回、誰よりも完璧に台本を頭に入れて、現場に来てくれていた。ほかのメンバーが頭に入れてきてなかった、とかではなく、あのちゃんが完璧すぎたのだ。当時から人気者だったが、“スターになる人って、こんな感じなんだ”というのを知ることができて、ありがたい経験だった。

▲実際のコント台本。今見ると、あのちゃんに「コント、○○」って言わせてました、すげえ。
〇ゆるめるモ!(You'll Melt More!)『夢なんて』(Official Music Video)

ももクロはみんなが思ってる3倍くらい最高

これはテレビ局員としての仕事だが、僕は『ももクロちゃんと!』という、ももいろクローバーZの冠番組の演出を担当させてもらったことがある。彼女たちのパフォーマンスや人間性が最高なのは、僕が語るまでもないが、これが本当に最高、みんなが思ってる3倍くらい最高。

番組を面白くしようと、前のめりに取り組んでくれるのはもちろん、収録外でもみんな当たり前に、気さくに接してくれる。番組を離れてから、別現場で玉井詩織さんに偶然会ったら「お元気ですか? その節はありがとうございました!」とお礼を言ってくださった。「こちらこそあらららした!」と、緊張のあまり爆裂に噛みつつ、顔とへそがくっついてしまうくらい、お辞儀をしたことを覚えている。

そして一番驚いたのが、ある日の収録前に、高城れにさんが「あれ? いつもの靴と違いますね、おニューですか?」と聞いてきたのだ。月1~2回程度しか会わないスタッフの靴が、おニューかどうかまで把握している彼女たちは、いったい何者なんだ、僕なんて社員の桜井さんが、髪を10cm切っても気づかなかったのに。

余談だが、僕とももクロ4人の対談が、YouTubeにアップされているのでそちらもぜひ。なぜか白黒。

〇【バラバラ大作戦】10月スタート深夜の新バラエティゾーン! 「ももクロちゃんと!」