例えるなら「ピッチャーのバッティング」
僕が、番組を通じて好きになったアイドルの共通点は、とにかく「バラエティに前のめり」であるということだ。
アイドル番組というのは難しくて、そのアイドルのイメージや、ファンが求めているものなど、諸々を考慮しなければならず、「ただ面白い企画」をすればいいわけではないのだ。アイドルにとって最重要なのは、歌やダンス(=パフォーマンス)であって、バラエティ力ではない。
もしアイドルに、バラエティで無理を強いて、その結果、イヤな思いをして“アイドルを辞めたい”となってしまったら、本末転倒なのだ。番組をやるにあたり、それだけは避けなければいけない。
これをプロ野球で例えると、「ピッチャーのバッティング」と、ちょうど同じだと思っている。ピッチャーにとって最重要なのは、当然ピッチング。バッティングで張り切った結果、ケガでもしたら最悪なので「打てなくても仕方なし」という扱いをされている。
ただ、元巨人の桑田真澄さんや、現日本ハムの山崎福也投手など、バッティングのいいピッチャーは人気が出る。なぜならハードルが低いから。でも、年に数回「ピッチャーの一打が試合を決める」ことだってあるし、自分で自分を援護することができるので、ピッチャーだって、バッティングがいいに越したことはない。そう考えると、大谷翔平選手は超すごい。
アイドルも「面白くなくても仕方なし」と思われているから、バラエティ力が高いと好感を持たれるし、人気になることが多い。指原莉乃さんのように、バラエティがきっかけで天下を取るところまでいく人もいる。アイドルは本業がバラエティじゃないからこそ、前のめりに取り組んでくれると、ファンもスタッフも本当に嬉しくなるのだ。
「アイドルのバラエティ=ピッチャーのバッティング」という例え、かなり気に入ってるんだけど、語彙力がないから満足に伝わらなくて悔しい。
これからも弊社は、ピッチャーにバッティングをさせている、という気持ちで、慎重に慎重にアイドル番組に携わっていきたいと思う。
次回の『TP社長日記』は、11月28日(木)更新予定です。お楽しみに!!
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