おはようごさいますこんにちはこんばんは、番組プロデューサーのTPこと高橋です。「TPコーポレーション東京X」という変な名前の会社の社長です。

前回に引き続き弊社は事務所の物件探しに奔走しております。なぜ、僕と従業員1名(桜井さん)しかいない、ヘッポコ会社が事務所を構えようと思ったのかは、前回の記事をご参照ください。

「立地は完璧だけど、雨漏りしちゃう物件」や「激安だけど、電波が通常の10分の1しか入らない物件」など、ハズレくじをギリギリ回避しつつ、今回ついに物件が決まったので、日記形式で振り返ります。

10月12日(土)「候補その3 資料を見る限り完璧な物件」

自宅のすぐそばで、立地は申し分なく、7階建ての4階なので、さすがに雨漏りもしなさそう。「光回線」が開通していて、電波状況が悪いこともないはず。“これは即決でいい?”と思いながらも、物件候補【1】と物件候補【2】のトラウマ(TP社長日記 その9参照)があるので不動産会社の人に「欠点はありますか?」と聞いてみた。

「物件自体は本当に良いんですけど……」

きました! 分かります! 予想します! 「けど」の後には、必ず良くない言葉が続きます、僕を信じてください。

「1階に住んでる大家さんがとにかく頑固親父で、それを我慢してもらえたら、って感じです」

予想的中も、斜め上の欠点情報が返ってきた……一発アウトではないけど、かなり嫌だな。

「どれくらい頑固親父なんですか?」

「夜遅くに出入りがあると怒ったり、大きな荷物を運んでると怒ったり、とにかくすごい怒ってます」

うーん、アウトかなぁ。37歳にもなって誰かに怒られたくないなぁ。あと「とにかくすごい怒ってる人」ってなんだよ、大家さん心配だよ。この物件もスルー。

10月13日(日)「候補その4 ピザ屋の2階」

恵比寿駅近くに、いい物件があるとの情報を得た。雨漏りもしないし、電波状況も良いし、大家さんも優しい人で「ピザ屋の2階」だそう。

僕は「ピザ屋の2階」というのが、直感的にとても気に入った。自分の事務所が「ピザ屋の2階」にあることに、すごくワクワクした。「ピザ屋の2階」はとても語感がいい、声に出して読みたい物件。「事務所どこにあるの?」って聞かれたときに「ピザ屋の2階です」って答えたい、答えになってないけど。

それに、毎日ピザが食べられる。「ピザ屋の2階」は、位置関係で言えば実質「ピザの上」だ。つまりトッピングだ、トッピング事務所。人はいい物件情報に出会うと饒舌になる。

「ここにしたいです! ピザ屋の2階、内見させてください!」

僕は食い気味に返答した、ピザだけに食い気味。人はいい物件情報に出会うと饒舌になる。

不動産会社の人「あちゃー、今、別の人が契約しちゃったみたいです!」

なんじゃい!

弊社はタッチの差で「ピザ屋の2階」に事務所を構えることに失敗した。「トッピング事務所」とか、余計なことを考えてなければ決まっていたかもしれない。事務所探しは0.1秒を争う世界、何事も油断は禁物だ。

こうして「ピザ屋の2階の事務所」は幻に終わった。いつか「ピザ屋の2階」に事務所を構えたい。でも物件サイトで「ピザ屋の2階」で詳細検索はできないので、なかなかハードルが高そうだ。