プロレスラーの船木誠勝が著書『船木誠勝が語るプロレス・格闘技の強者たち』(竹書房)を刊行。これを記念して3月31日(月)に東京・書泉グランデにて刊行記念イベントと取材会が行われた。

アントニオ猪木の”あの言葉”の第一号は船木だった!
デビュー40周年の節目の年に著書を刊行した船木誠勝。今回の書籍を作ることになった経緯を聞かれると、「これまで40年やってきて、いま56歳。還暦も見えてきて、(60歳になる)その前に自分の歩んできた道を本という形に残せたら記念になるなと思ったからです」と刊行に至った考えを教えてくれた。
書籍の見どころについては、「自分が実際にリングで戦って、ファンの人たちが知らない部分……対峙したからこそ感じたこと、真実を読者の方に伝えられたらと思い制作しました」とコメント。アントニオ猪木をはじめ、これまで船木が出会い、戦ってきた錚々たる人物たちのエピソードは必見だ。
イチ推しエピソードを尋ねると「猪木さんからの“今日の試合何点だった?”でしょうか。試合後に、毎回猪木さんからこう聞かれたんです。100点っていうわけにもいかないし、毎回同じ点数だと怒られそうだし(苦笑)。50点、55点、60点……その時は基準も分からず答えてしまっていましたが、その度に猪木さんに“毎回100点の試合をしろ”と怒られました。キャリアを重ねたいま思うと、“毎試合、今の全力を出し切れ!”ということを伝えたかったんだろうな、と分かるようになりました」と自身が最もカッコいいと語るアントニオ猪木との会話を挙げた。
また、「猪木さんの『迷わず行けよ 行けば分かるさ』という言葉があるじゃないですか。あれを最初に言われたのは僕だと思います」とあの名言にまつわる秘話も教えてくれた。
書籍制作の過程で数々の試合を振り返っていく中、特に印象に残った選手は? という質問には、「やっぱり、ヒクソン・グレイシー。戦いへの準備期間が長ければ長いほど頭に残りますね。戦ったのが去年のことのくらいに、鮮明に記憶が残っています。本当は25年前なのですが(笑)。でも、それだけ自分の中に刻み込まれています」とファンの脳裏にも残っているであろう選手との戦いを振り返った。
そのほか、”今だったらこう戦うという試合はありますか?” という問いには、「バス・ルッテンとの試合ですね。グラウンドで足首を極めて勝つというのが当時の作戦だったのですが、2回くらい逃げられちゃったんです。そうすると、自分が次どうすればいいか分からなくなってしまった。その後は、スタンドでの打撃戦になってしまい、負けました。試合としてはすごく興奮しましたし、いいものが見せられた自負もありますが、足首を極められなかった時のことを想定しておけば、もっと違った結果にできたのではないかと思いますね」と敗れてしまった試合を回顧した。
先日、56歳の誕生日を迎えた船木。まだまだリングに立ち続けるであろう男に、今後対戦したい選手を聞いてみた。
「まだ戦ったことのない選手と試合したいですね。当たり前ですけども、新鮮なんですよね。こっちも緊張もしますし、観客の方も”どんな試合になるんだろう?” と思いながら見てくださると思いますし。自分みたいなレスラーは今後、あんまり出てこないと思うので、若い選手と戦って、『こんなレスラーもいたんだよ』っていうのを体感してもらいたい。身体が動くうちにたくさんの選手と試合がしたいです」と若い選手とのぶつかり合いを熱望した。
取材会後は、スポーツジャーナリスト・近藤隆夫氏とともに、書泉グランデに集まったファンたちの前でトークイベントを開催。40年間に及ぶ選手生活で体験した秘話の数々をファンに披露し、会場を大いに沸かせた。
