「トランプ不支持」層は投票率が低い傾向

背景には、アメリカ大統領選の投票率の低さが挙げられる。平均的な投票率は、有権者の60%にも満たない。そうであれば、自分を支持する人が40%でもその人たちに投票してもらえれば十分勝てる。そして「トランプは嫌い」と言う人がたくさんいても、その多くが投票に行かなければ選挙には反映されない。

さらに、民主党を支持する傾向があるとされる貧困層は、投票率が低い。その理由には、有権者登録の手続きの複雑さも関係している。

日本では各家庭に自動的に投票用紙が送られてくるが、アメリカでは事前に有権者登録が必要だ。しかも州によって手続きの仕方はバラバラである。貧困層は、身分証明書の不携帯や、登録に行く余裕がないといった理由から、面倒な手続きを避ける傾向にある。貧困層の投票率の低下が、共和党に有利に働いている。

トランプは、自分を熱く支持してくれる人たちが投票所に足を運び、投票総数の51%をとれれば十分と考えている。そのため、4年間にわたりその支持者に向けて内政や外交を行ってきた。トランプに投票しない人が反対しても、まったくお構いなしだった理由はそこにある。トランプがもう一度勝つための条件は、全体の投票率が低くなることだ。逆に投票率が高くなれば、民主党に有利に働く可能性が高い。

▲アリゾナ州の支持者集会で演説するトランプ(2016年3月) 出典:Wikimedia Commons