バスはジャレてくる猫のような存在

バスの行動は“猫のような感じ”とも言われていて、一般的な魚のように餌を捕食するのではなく、ジャレる感じで食べてくるそうで、うまくジャラすのも技のひとつらしい。確かに猫にジャレさせようと思っても、なかなかうまくいかないことが多い。猫のような魚。これはかなり手ごわい相手だということをひしひしと実感する。

その後は、ヘリの近くの草の壁のようなところにバスが見えたので。それにちょっかい出してみることに。以前アドバイスをもらった、水面のギリギリのところでルアーをつけるかつけないか……という誘いを、バイブレーションでトライ。チョンチョンやっていたらイメージ通りにルアーに食ってきた!! しかし、合わせきれずにバラすという痛恨のミス。

普通の魚は変だなと違和感があったら逃げちゃうところ、ずっと見ていて突然食いついてくるところはまさに猫と同じ。本当に面白い!!

次は場所を移動して、水の流れがあるエリアへ。池の奥に水が出てくる場所があったので、その辺りで同じくバイブレーションを投げていたら3投目ぐらいでヒット!! サイズは 37センチ。同時にあさいさんも全く同じサイズをゲット。あさいさん本当に上手。バス釣りは、すごく腕の差が出る釣りだなと実感した。

▲ようやくちゃんと釣れた感覚が…

バスからマスへ。管理釣り場ならではの魚種替え

この管理釣り場は、バス釣りのほかにマス釣りもできるということで、次はマス釣りにチャレンジすることに。二人ともマス釣りは未体験だったので、インストラクター方が全て道具を貸してくださりレクチャーを受けることに。

マス釣りの釣法も面白く、リールを巻く速度、竿の角度で釣果に差が出るという。マスは魚の中でもかなりIQが高く、手ごわい相手とのことだが……。

コロコロと変わるその時の釣れる法則がわかれば、同じ誘いでずっと釣れ続けるらしいのだけど、私はつかむことができず試行錯誤を繰り返すばかり。マスのエリアは水が綺麗で、これでもかとうじゃうじゃ魚が見えているのに釣れないのは、もどかしいにもほどがある。

時々マスが追いかけて来るもののかからず、追っかけてくるのだからこの動きが正解なのかと思いきや、追っかけてきても食わないのは不正解だそう。竿の角度を変えることで、ルアーの沈み加減が変わるので、そのルアーのいい位置を探れているのかでだいぶ変わるらしいのだが、それの正解を導き出すのがすごく難しい。

▲マス釣りのエリアはまた違う雰囲気

釣り上げたけど持ち帰るクーラーが無い!!

そうこうしているうちに、1匹かかった!! 何通りもパターンを試し過ぎて勝因はわからないままだが、IQの高いマスを制したと思うとすごくうれしい(笑)。

しかし、今回はバス釣りだけだと思っていたのでクーラーボックスを持ってきておらず、リリースすることに……。私=釣った魚を食べる、だけど今回は料理をしない釣り。たまにはこんな釣りの日があってもいいなと思った。

普段、私がよく行く船釣りは常に船のエンジン音がしているけれど、管理釣り場は船に乗らないので音が無く、自然の中で静かに釣りができるのはすごくよかった。普段とは違う釣りをすることで、同じ釣りでも全く違う筋肉を使うような感覚も楽しく、たまにはこういう刺激を受けるべきだと実感。

なにより、バスの気を引くパターンをいろいろと考えるのはすごく面白く、まるで恋愛のようにタイミングが大事だったり駆け引きが必要だったりと、またひとつ釣りのスキルがあがったように感じた。

▲いつものことだが、人間と魚の習性を重ねて考えながら釣りをする

プロフィール
 
吉野 七宝実(よしの・しほみ)
1991年3月5日生まれ。千葉県出身。競輪専門チャンネル『SPEED』のキャンペーンユニット『スピーチーズ』のメンバーとして活動。その後、西口プロレスのラウンドガールユニット『西口向上委員会』のメンバー、AbemaTV『ピーチちゃんねる』のレギュラーレポーターを務めた。現在はグラビア活動のほかに釣り具ブランド『HUNT』のプロデュースなど活動は多岐にわたる。1年かけて自撮りした干物グラビアで構成した2022年版のカレンダー『IPPON釣りcalendar』も好評発売中。Twitter:@Shihomi0305、Instagram:@shihomi0305