元級友が推理小説家デビューした

▲元級友が推理小説家デビューした イメージ:masa / PIXTA

元級友が推理小説家デビューした。読書家の妻が買っていたので気まぐれに読んでみると、俺は戦慄した。被害者は全て、学生時代、級友を虐めていた連中の名前だったからだ。この作品は彼なりの小さな復讐なのだろうか。

後日、小包が届いた。開くと、例の小説が入っていた。差出人は、元級友からだった。

『モチベーション』

気が付くと、手術器具が並ぶ部屋に縛られていた

SNSで知り合った女の子と会う。

ビンゴ!

実際に会ったその子は写真よりずっと可愛かった。

食事中に眠くなり、気が付くと、手術器具が並ぶ部屋に縛られていた。

「君、私の絵描きアカの方で、絵に『目がデカ過ぎてキモい』ってリプくれたよね」

「え…?」

「君の目も、同じくらい大きくしてあげるね」

『中傷の代償』

▲気が付くと、手術器具が並ぶ部屋に縛られていた イメージ:kuba61 / PIXTA

かくれんぼの達人“船隠君”の話をしようか

かくれんぼの達人“船隠君”の話をしようか。彼を見つけられた子は一人もいない。大人も、警察も見つけられない。

「船隠君なんて、クラスにいたっけ?」

と、級友は言う。彼は、みんなの意識からも隠れているんだ。だけど、彼を見つけてはいけないよ。彼は鬼になって、君達を探しに来るから。

『かくれんぼの達人、船隠君』

▲かくれんぼの達人〝船隠君〟の話をしようか イメージ:Zurijeta / PIXTA