元級友が推理小説家デビューした
元級友が推理小説家デビューした。読書家の妻が買っていたので気まぐれに読んでみると、俺は戦慄した。被害者は全て、学生時代、級友を虐めていた連中の名前だったからだ。この作品は彼なりの小さな復讐なのだろうか。
後日、小包が届いた。開くと、例の小説が入っていた。差出人は、元級友からだった。
『モチベーション』
気が付くと、手術器具が並ぶ部屋に縛られていた
SNSで知り合った女の子と会う。
ビンゴ!
実際に会ったその子は写真よりずっと可愛かった。
食事中に眠くなり、気が付くと、手術器具が並ぶ部屋に縛られていた。
「君、私の絵描きアカの方で、絵に『目がデカ過ぎてキモい』ってリプくれたよね」
「え…?」
「君の目も、同じくらい大きくしてあげるね」
『中傷の代償』
かくれんぼの達人“船隠君”の話をしようか
かくれんぼの達人“船隠君”の話をしようか。彼を見つけられた子は一人もいない。大人も、警察も見つけられない。
「船隠君なんて、クラスにいたっけ?」
と、級友は言う。彼は、みんなの意識からも隠れているんだ。だけど、彼を見つけてはいけないよ。彼は鬼になって、君達を探しに来るから。
『かくれんぼの達人、船隠君』