セールスをしながら、業界や地方経済の動向をキャッチ
1年間の試合スケジュールは出ていますので、極論すれば試合予定表を見ながら、「この日とこの日とこの日……○試合をお願いします」「では検討しておきます」という流れで要件は済んでしまいます。
でもそうではなく、たっぷりとお話ができるように時間を確保しています。というのも、各放送局の方との情報交換も、大切な仕事だからです。
たとえば、経済の状況は決して日本全国一律ではなく、地域ごとに差があったりします。また、2020年に限ってはオリンピックがあるため、放送局のスポーツ関連予算の配分が変わる可能性もあります。そういった景気や業界の動向を掴み損ねていると、突然売り上げ減少に直面したり、その穴を埋めようにも後手に回ってしまったりという目にあいます。
ですから、営業先でのヒアリングはとても大切なのです。
1月には、キャンプ中継の準備も進めなくてはいけません。今や2月のキャンプ中継は、重要な映像コンテンツになりました。2月に入れば、キャンプ中継からオープン戦、そして3月のペナントレース開幕と、実際に放送権を販売した試合が行われていきます。
その期間になると、中継映像の制作現場に立ち会い、日々の試合をより面白い中継映像にできるよう取り組み、シーズン終了まで続いていく。それが基本的な1年間の流れです。