小野伸二選手が練習していた壁を探す
今回は時間に制限があるので最寄駅は調べましたが、そこから先は自力で今沢団地を探します。
おそらくあれだろう、というあたりをつけて歩いていくと、かなり大きめの団地が。小野伸二選手は、この団地の壁で壁当てをしてテクニックを磨いたと言われています。少年団に入った時点で、すでに別格の技術があったのも壁のおかげなんだとか。
そんな、かの有名な聖地「シンジの壁」を探して、団地の周辺をぐるぐると歩きますが、なかなか「これだ!」というものには出会えません。
小学生の頃に読んだ『小野伸二物語』には、「駐車場の壁」と記載されていたと記憶しています。
そこで、その辺を歩いている人に聞いてみることにしました。ある程度、歳が上ならこの団地から生まれたスターのことを知っている可能性がありますから。
僕は50代手前くらいの男性を見かけたので声をかけてみました。
すがや「すいません、小野伸二選手がこの団地で育ったって聞いたんですが」
男性「あーそうだよ」
やはり知っておられる。
すがや「小野伸二選手が毎日練習してたっていう壁とか知らないですよね」
男性「伸二が住んでた棟はあっちだから、こっちにはないと思うよ」
すがや「そうなんですね!」
そんな話をしていたら、男性が案内してくれました。優しい。
男性「その探している壁はわかんないけどさ……」
ある駐車場の前で足を止めて言いました。
男性「伸二とはよくここで遊んでいたから、たぶんこの辺じゃないかな」
……!!!???
男性「伸二が住んでたのが、この棟のこの部屋だし」
すがや「聖地の……聖なる部屋番号まで知っておられる……」
男性「聖なる部屋番号?」
すがや「なんでもないです……」
男性「俺、伸二の兄貴と同級生でさ。みんなでよくここでサッカーしてたんだよ。伸二もまだ3歳とかだったから、くっついてきてたんだよね」
!!!!!
この感動があるから攻略本なしの旅はやめられないぜ!!!
男性「今でこそ函南の内田篤人とかいるけどさ、この辺は静岡でもサッカーが強くないから、伸二が出てきたときは、みんな自慢したよ。あの頃は俺のほうが上手かったって」
と優しく笑うお兄さんとお別れして、駐車場の奥の壁を眺めます。
すると
そこには、「しんじ」の文字が……!
これがしんじの壁!!
と、いうことでバッグからアイテム「サッカーボール」を取り出します。
そして何度かボールを蹴るうち気づいたことがあります。
上の写真をご覧ください。足元は段差があり、ボールを転がすと跳ねてしまい、まっすぐ返ってきません。また浮き玉を蹴るにしても、浮かしすぎると屋根の上に乗ってしまう。
写真は屋根にボールを乗せてしまい、94年のバッジョみたいになるすがや。幼少期からこの難しい環境で壁当てしていた、だと……。
本当にここで練習していたとしたら、いや……天才少年すぎるだろ……。
と、聖地巡礼をすることで、より小野伸二選手のスゴさを体感することができました。