かき氷のシロップを入れるだけ! 簡単フルーツポンチ

ふうふう……そんなフルーツポンチ。昭和40〜50年になると結婚式やパーティー、子どもの誕生日に給食、喫茶店に登場し、お菓子のレシピ本に載っていないのが珍しいくらいになっていきます。

世の中的にはファンタからは「フルーツパンチ味」、漫画では『サザエさん』にも登場。サザエさんが皿をフルーツポンチの中に落としてしまい、手をつっこんでるという、現在なら炎上上等シーンも。それだけ世の中的にも露出度も高く、もはやこの時代で知らない人はいないかと思います。

そんなフルーツポンチも、この頃には進化の旅をしており、白玉やゼリー、かき氷のシロップなど新たなる仲間を引き入れます。かき氷シロップのフルーツポンチは、私自身も食べたことが無く、ずっと気になっていたので作ってしまいました! 参考にしたのはこちらの冊子。

▲「夏のおやつ100」昭和51年 『主婦と生活』付録 ※著者私物

『主婦と生活』という昭和の時代に発行されていた女性向け雑誌の付録。この時代は雑誌も競争時代に突入したせいか、今のようにできるだけ見栄えの良いお菓子が数多く登場した時代です。こちらは至極簡単。

スイカやキウイなどの果物を入れたグラスに、薄めたメロン味のかき氷シロップを注ぐだけです。  

▲スイカの赤でかなり派手な感じに
▲切って注いで完成!

「カキ氷シロップのフルーツポンチ」
材料:カキ氷シロップ / 水 / 黄桃(缶詰) / サクランボ(缶詰) / 林檎 / バナナ / キウイ / スイカ

できました! ど、ド緑……あれだ……旅の途中に入るとHPが減るやつだ……。この時代のシロップはメロンの緑、イチゴの赤がほとんど。青のブルーハワイは田舎に住んでいた私の記憶では、屋台に昭和55年前後(80年前後)にやっと登場し、驚いた覚えがあります。

ちなみによく、「かき氷のシロップの味は色が違うだけで皆同じ」説を聞きますが、以前に私が舐め比べたシロップは、緑・赤・青全て微妙に違いました。

さて実食! 果たしてメロンシロップ味と生のスイカやリンゴなどの果物の味と合うのか……? いただきます!

……おおお! 美味しい! 味が大渋滞して全く合わないと思っていましたが、メロン味はほぼ邪魔をせず、果物の強い酸味をシロップの甘さが柔らかくして美味しく感じさせる! 予想外の美味しさ……スイカのシャクシャクとメロンのまた違ったシャクシャク歯ざわりが楽しく、ずっと噛んでいたい!

ド緑なので濃いのでは? と思いましたが、もう少し濃くしても美味しいそうです。むしろHP増える〜! オススメです!

さてここまでは自分で作ってきましたが、お店で売ってるポンチのご紹介も。なんと、フルーツポンチを購入できるお店がいくつかあります。たとえば、東京にある「近江屋洋菓子店」です。

▲近江屋洋菓子店のフルーツポンチ

大きい入れ物に入った映え映えなフルーツポンチ、すべて生の果物を使っており贅沢なフルーツポンチです。これはかなり目立つようで、隣でケーキを購入されていたマダムも、このフルーツポンチが出てきたときはめちゃこちらを凝視しておりました。さて、お味は……。

めちゃくちゃ美味しい! 果物も若干固めで良いモノばかり使われており型崩れしておらず、シロップに果物以外の何かすごく良い香りが入っている気もしますが、もしかしたらこれだけ果物が入っているのでその香り? そんな! そうなるとめちゃヤバイ!

これを使ってお酒や飲み物に入れたり、お菓子に添えたり、二次活用も無限大で恐ろしいフルーツポンチです。かなりマダムに見られていたので、かえって心配になっていましたが杞憂でした! ぜひ皆さまも食べてみてください。