一つひとつの細かい箇所を見るなら現地よりも映像

前回の野球×SNSの活用術でも多少触れたのが野球の観戦論だ。

ひと昔前までなら、大きく分けて2つしかなかった。それは、球場に直接足を運んでの現地観戦とテレビ観戦。

ただ、現在ではDAZNなどの配信サービスや、スポナビなどの速報アプリといったものまである。

また、細かいプレーなどはX(旧Twitter)でタイムラインや検索から辿ることにより、詳細な情報を得ることができる。

そのため、外出先にいても気軽に情報を得ることは容易になったと言ってもいいだろう。

野球を観戦する手段が多種多様になるなかで、私個人の知見から言うと、映像が一番わかりやすいと思っている。

上記でも述べたように、配信サービスを使用すると1日で複数の試合を同時並行して見ることも可能だ。さらに、映像なら細かい部分まで見ることができる。

現地観戦では、投手が投げたボールの左右の位置や、プレーの変化、間合いなどはわかりづらい部分があり、細かいところまで見づらい部分があるのは否めない。

具体的には、2023年WBCの韓国戦を現地に見に行ったが、源田壮亮が帰塁した際のアクシデントは、現地ではわかりづらい部分だった。

そのため、「指をスパイクで踏まれたのではないだろうか」とか「ベースに指が引っかかった?」など憶測で考えるしかなかったのだ。

その試合は、内野席だったため極端に見えづらいというものはなかったが、外野席にもなると試合を見ながら応援もしなければいけないため、じっくり見るには難しい状況になりかねないだろう。

現地に足を運ぶことも大事だが、映像で見ると選手の異変もわかりやすく感じられる。

これは、野球というスポーツがフォームの多少のズレで一気に調子が変わることから、非常に繊細な部分でプレーも変わることがわかる。

私が長年応援している読売ジャイアンツなら、坂本勇人や岡本和真は一つのズレで大きく調子が変わる選手として、非常にわかりやすい実例と言ってもいいだろう。

また、投手が投げるボールに関しても、球場でも球速は確認できるが、目視から見れるピュッとくる感覚や強度は、席によっては確認するのが難しい。だが、映像だとそういった部分も確認ができる。

これは、プロ野球から高校野球問わず、ボールの強度によって、飛ばして投げていることや、その日の投手の状態、疲れが見え始めた状態なども映像のほうが確認しやすい。

▲投手のボールのなどは映像のほうがわかりやすいこともある イメージ:show999 / PIXTA

プロ野球に関しては、一つひとつ洗練されたプレーのため、細かい部分の異変が大きな変化を生むが、高校野球もその要素がある。

高校野球に関しては、初回の入りとその内容で試合の50〜60%が決まるといっても過言ではない。

例えば、夏の甲子園決勝と国体初戦で対戦があった仙台育英VS慶應は、2試合ともに初回に先制した高校が勝利した。

高校野球の場合は、まだ学生ということもあり、一つひとつの間合いなどで見られる表情から結果に直結する部分もある。

フォームの変化や細かいプレーの部分は、プロと同様に重要な部分だが、プロ野球よりもワンプレーや一つの仕草などで大きく変わりやすい。

また、プロ野球や高校野球問わず、現地ではわかりづらい部分で、映像越しから見るべき部分は顔つきである。

この顔つきは、現地の距離感ではなかなか掴みづらい部分はあるだろう。

技術的な部分が注目されるなかで、メンタル面が顕在化される顔つきの部分は、大事になっていく。

全体的にボールの動きに合わせたアングルで見られる映像は年々進化を遂げているため、今後も見やすさが増していくだろう。