プロではない高校野球だからこそ生きる戦略

今年のU-18ベースボールワールドカップは、日本が初優勝を成し遂げた。

世界的に取り上げられたバント攻撃は、準備期間が短く成熟度があるとは言い難いU-18だからこそ生きた結果と言えるだろう。

また、この2年間監督を務めた馬淵史郎氏(明徳義塾)は「いろんなやり方があるが、私にはこれしかできない」とコメントを残すほどだ。

大会前はスラッガータイプが少ないため、チーム全体の打力が低いことが懸念されていたが、それを打開した結果になった。

大会全体を通して、「スモールベースボール」を駆使して勝利したが、特に決勝は三者連続バントをするなど、馬淵氏らしい野球を見せたのではないだろうか。

U-18の場合は、夏の甲子園終了後にチームづくりが始まるため、短期的にチームをまとめ上げられるかが鍵になる。

さらに、普段は金属バットを使用しているが、この大会では木製バットを使用するため、選手個人で見てもそこへの対応力が必要になる。

世界各国を見ても、細かい部分でミスは目立っており、決勝も相手のミスにつけ込む形で得点を奪い世界一になった。

これらを踏まえても、U-18が本格的に力を入れ始めてからは、森友哉や浅野翔吾ぐらい甲子園で圧倒的な打力を見せなければ、打者は計算しづらいのはあるだろう。

その状況がある程度予測できたからこそ、馬淵氏はバントを含めたスモールベースボールを中心とした野球で世界一に導いた。

▲バントを絡めたスモールベースボールで優勝したU-18日本代表 イメージ:Hero556 / PIXTA