注目度が高い甲子園優勝投手たち
プロ野球入り前に注目されるのは、やはり高校野球における甲子園だ。
そのなかでも、甲子園優勝投手は特に注目度が高い。
甲子園優勝投手としてプロ入りした選手を見ると、斎藤佑樹(元北海道日本ハムファイターズ)や島袋洋奨(元福岡ソフトバンクホークス)のプロ入り後の成績で、ネガティブなイメージが先行している人も、もしかしたらいるかもしれない。
しかし、21世紀の甲子園優勝でプロ入りした投手を見ると、活躍している投手が多い。また、野手としても堂林翔太(広島東洋カープ)や、若手有望株の石川昂弥(中日ドラゴンズ)といった選手もいる。
2001年以降で振り返っていくと、2001年夏に日大三を優勝に導いた近藤一樹は、オリックスに入団後、2008年に小松聖・金子千尋・山本省吾と並んで二桁勝利を記録した。その結果、チームはクライマックスシリーズ進出に貢献。キャリア晩年はヤクルトで中継ぎという立ち位置でフル回転の活躍を見せ、プロで19年間プレーをした。
タイトルを獲得するなどのインパクトはないが、プロ入り後は細く長く投げたと言ってもいいだろう。
次は2002年春に報徳学園を優勝に導いた大谷智久。
プロ入り前から報徳学園、早稲田大学、トヨタ自動車とエリート街道を進み、高校と社会人では全国制覇。大学でもリーグ戦優勝している。千葉ロッテマリーンズ入団後は主に中継ぎとして活躍し、2014年から2015年あたりは全盛期だったと言えるだろう。
次は、2003年春に広陵を全国制覇に導いた西村健太朗だ。
プロ入り後は、読売ジャイアンツの球団史上で見ても、トップクラスのクローザーとして2012年から2014年の3連覇に大きく貢献する活躍を見せた。特に、2013年に記録した42セーブはシーズン成績でみると、球団歴代記録である。
また、クローザーを任される前も、先発やセットアッパーとして活躍した期間があり、2007年や2008年の優勝にも貢献した。
次は2004年春に済美を優勝に導いた福井優也だ。
プロ入り後に活躍をしたかというと、基準値である二桁勝利は記録しないまま、現在は福島レッドホープス(独立リーグ)に所属している。広島時代はルーキーイヤーの2011年と5年目の2015年は、先発ローテーションの一角を担っていた。
甲子園を沸かしプロ入り後も大活躍の田中将大
福井が春に優勝をした翌年となる2005年夏に、駒大苫小牧を2年生ながらも2連覇に導いたのが田中将大だ。
東北楽天ゴールデンイーグルス入団後、新人王、沢村賞2回、MVP1回、最優秀防御率2回、最多奪三振1回、最高勝率2回と説明不要なぐらいの活躍ぶりを見せた。
国際大会を見ても、WBCと五輪には2度出場しており、WBCでは2009年大会に世界一に輝いており、五輪では東京五輪で金メダルを獲得している。
なかでも、2013年に記録した24勝0敗、勝率1.000、防御率1.27はアンタッチャブルレコードである。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) April 14, 2023
0に抑えればそれでいい
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圧倒できなくても変幻自在
田中将大が5回被安打7、96球も無失点
⚾プロ野球(2023/4/14)
🆚楽天×ソフトバンク
📱Live on DAZN #rakuteneagles#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/OMxwOEIOvf
その田中に甲子園で投げ勝ち、2006年に早稲田実業の優勝に貢献したのが上記にも記載した斎藤だ。
しかし、プロ入り後は怪我に苦しみ、活躍できないまま引退した。
ただ、斎藤の高校から大学時代までの活躍があったからこそ、田中や坂本勇人、柳田悠岐といった1988年世代の他の選手は、刺激をもらって今も活躍できている選手は多いのではないだろうか。
また、引退後はメディアなどに多数出演しており、今年の熱闘甲子園(朝日テレビ系列)ではキャスターを担当した。