「2020年はマジで大事な1年!」
小島はなが、ももクロの国立競技場でデビューを飾ったことは、このインタビューの初回でも触れた。その後、ももクロのドームツアーに帯同し、バックダンサーを務めているので、日本中の主要ドームの舞台を踏む、という稀有な経験もしている。
このドームツアー中、佐々木彩夏は「みんな頑張っているので、うしろで踊っている子たちに、もっとたくさん照明を当ててほしい!」と演出チームに直訴している。もう何年も前から後輩たちに気を配っていたわけで、JA浪江はそんな彼女の想いが具現化したようなものでもある。
とにかく大きな舞台には何度となく経っている。その経験則だけでも、他のアイドルとは一線を画している、といっても過言ではない。
「そうかもしれないですね。ただ、当たり前ですけど、単独ライブではまだ大きなステージに立ったことがない。このあいだ、スタプラのイベントで横浜アリーナのステージに立たせていただきましたけど、客席にはいろんなアイドルのファンの方がいるわけですよ。ここで私たちが単独ライブをやったらどうなるのかな? 客席はみんな青いペンライトになるのかな? ステージやセットはどういう感じになるのかな? って、いろいろ考えちゃいましたね。
あっ、そういえば、あの日、はじめてイヤモニをつけさせてもらったんですよ! さすがにステージに上がったときには少し戸惑いましたけど、大きな会場で歌うときしかつけてもらえないものだから、やっぱり嬉しかったですね。いつかはアメフラっシの単独ライブで使う日が来てくれたら……」
着々と積み重なる経験値。
あとはそれを発揮できる場を創り出すだけだ。
「2020年はマジで大事な1年だと思っています。今年、ブレイクできなかったらマズいなって。そういう意識はメンバーの中でも高まってきています。
まずはライブの数を増やしていきたいし、たくさんの人に見てもらえるようにフリーライブなんかもできたらいいなって。
そして、そのひとつひとつのステージがすべて大事なものになると思うので、フェスとかでも、みんなでセトリを考えていきたい。単独ライブ以外では持ち時間が15分ぐらいしかないときもあるけど、その中でどれだけのことを見せることができて、どれだけインパクトを残すことができるのか? 自分たちで考えていきたいと思います」
たしかに短い時間で観客の心を掴むのは難しい。
ただ、同じ15分でも昨年までのアメフラっシと、今年に入ってからのアメフラっシでは、すでにその時間の中で見せられるものの「密度」は相当、違ってきているはずだ。つまり、できること、見せられることは日々、進化してきていることになる。
最後に小島はなはこう言って無邪気に笑った。
「みんなで話し合っていたとき、愛来が『とりあえず、みんなで痩せよう!』っていったんですよ。いやいや、愛来はもう痩せてるから、私たちがなにか食べようとしたら止めてねって(笑)。すでに私の口癖になっている『お腹すいた』は禁止令が出てます。あと、ゆづには『ジュース飲みすぎ禁止令』も。次にステージでみなさんにお会いするときに、少しでも効果が出ているといいですね、アハハハ!」
【連載9回目の追記】
今回のインタビューを通じて、あらためて佐々木彩夏の存在感を心強く感じた方は多いはず。ある意味で、彼女たちは恵まれるいるのだ。しかし、今の小島はな、そしてアメフラっシには、それに甘えるような姿勢は見られなくなってきた。実際、メンバーは佐々木彩夏から学んだことを、「自分たちだけの大きなステージで見せたい」という欲も出てきている。2020年のブレークが少しずつ現実のものに……そんな思いが日に日に強くなっているのは私だけではないだろう (NewsCrunch担当編集より)。