東洋大進学の決め手は監督の存在

すがや:大学でさらにレベルアップしようと思ったんですね。そして東洋大学サッカー部に入るわけですが、その理由は?

山之内:まだコロナ禍で大学の練習参加にも行けない状況だったのですが、監督を務めている卓さん(井上監督)からお声をかけていただいたんです。それが決め手でした。

▲東洋大学へ進む決め手だったのは井上卓也監督の存在だと教えてくれた

すがや:東洋大学サッカー部は、スカウトで入る選手が多いのでしょうか?

山之内:大きく分けるとスカウトと練習参加の2つがありますが、スカウトで入る選手がほとんどだと思います。

すがや:なるほど! 入部前、東洋大学のサッカーにはどんなイメージを持っていましたか?

山之内:先輩が東洋大学サッカー部に結構入っていたというのもあり情報は聞いていて、サッカーのスタイルなど面白いチームだなっていう印象がありました。

すがや:そもそもなのですが、進学する時に『大学サッカー』について知識はありましたか?

山之内:関東の大学サッカーはとにかくレベルが高い。とんでもない力のチームがたくさんある……それこそ、Jリーグクラブに勝ってしまうほどの実力を持っているというのは知っていました。

すがや:東洋大学サッカー部でも1年生から試合に少しずつ絡んでいました。そんな中で、実際に大学サッカーを体感してみてどうでしたか?

山之内:通用する部分としない部分がはっきりと分かりました。フィジカル的な部分は“やっていける”と思いましたが、プレースピード、技術、状況判断といった面は課題があるなと感じました。そんな課題がありながら、試合に使ってくれる卓さん、一緒にプレーする先輩たちへ感謝を忘れずに、少しずつ改善していきました。先輩方はとても優しくて、自分が色々聞いてもなんでも話してくれるんです。

先輩・後輩の壁がない東洋大学サッカー部

すがや:東洋大学は、井上監督が就任されてからどんどん強くなっている印象なのですが、山之内選手から見てどんな指導者ですか?

山之内:距離感が近くて、まず選手の意見を尊重してくれます。そして、その中でチームがいい方向へ向けるように導いてくれる監督です。

すがや:あと、ウォーミングアップに参加している時、練習を見学させてもらっている時に思ったんですけど、めちゃくちゃコミュニケーションをとっていますよね。良い意味で先輩・後輩の壁がないというか。

山之内:壁はほとんどないですね。それは、先輩たちが築いてきてくれたものなので、自分も下の世代に受け継いでいきたいです。

すがや:良い文化が東洋大学サッカー部にはあるんですね。現在、山之内選手はサイドバックをされていますが、ずっとサイドバック一筋ですか?

山之内:中学、高校2年生までは色々なポジションをやっていて、高3でセンターバックに固定されて出場していました。

すがや:ということは、本格的にサイドバックになったのは、大学からですか!? サイドバックで目標、理想とする選手はいますか?

山之内:盛り上がりどころを作れなくて申し訳ないのですが、いないんです(苦笑)。ただ、もちろん色々なサイドバックの選手のプレーを見て、学ぶということはします。理想を作ってしまうと、その人を追いかけることになってしまう気がして。自分だけの、自分だからこそのサイドバックになっていきたいです。

すがや:誰でもない、山之内選手のサイドバック像を築いていってください! ちなみに、これまでの大学サッカー生活で、衝撃を受けた選手は誰でしょうか?

山之内:いまサンフレッチェ広島で活躍している中村草太選手ですね。去年、明治大学と戦った時にマッチアップしたのですが、速すぎてただただ驚くばかりでした。これまで体感したことのないスピードでしたね。

すがや:次はプロの舞台で相まみえる可能性がありますね! 二人がマッチアップしている姿を見られるのを楽しみにしています!